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【20世紀の動き(5)−4】マリオ・ベリーニとアキーレ・カスティリオーニ!イタリアンモダンのデザイナーの代表的な家具を知る【世界のインテリアの歴史㉒】

Mezzadro メッザドロ

 

 

こんにちは、しけたむです。

 

 

この記事では

 

 

  • 「よく見たことがある照明だけど、誰がデザインしたかまでは知らない。」
  • 「イタリアの家具デザイナーについてもう少し話せるようにしておきたい。」

 

 

とお考えの皆様に向けて

 

 

プロとして知っておきたい、有名なイタリアンモダンのデザイナーのマリオ・ベリーニとアキーレ・カスティリオーニについて分かりやすく画像つきでご紹介していきます。

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
イタリアのデザイナーシリーズ後編ですにゃ!今回は誰もがどこかで見かけたことがあるシリーズのジオ・ポンティヴィコ・マジストレッティを紹介しますにゃあ〜

 

 

 

 

 

 

 

マリオ・ベリーニ

マリオ・ベリーニ出典:CONTEXT GALLERY

 

 

マリオ・ベリーニ(1935年 -)はイタリアの建築家兼デザイナーで、8つのコンパッソドーロ賞と、イタリア共和国大統領から金メダルを授与されるなど権威ある建築賞の受賞者です。

 

 

▼ジオ・ポンティ発案のコンパッソドーロ賞は前回の記事でご紹介!▼

ヴィコ・マジストレッティ アールト
【20世紀の動き(5)−3】ジオ・ポンティとヴィコ・マジストレッティ!イタリアンモダンのデザイナーの代表的な家具を知る【世界のインテリアの歴史㉑】この記事ではイタリアンモダンデザインで外せないジオ・ポンティとヴィコ・マジストレッティについてわかりやすく解説しています。それぞれの生い立ちから代表的な作品について分かりやすく画像で理解していきましょう。インテリアコーディネーターの復習や、試験勉強の参考にお役立てください。...

 

 

 

マリオ・ベリーニは1935年にミラノに生まれ、ミラノ工科大学建築学科を卒業するとデザイナーとして働き始めます。

 

 

 

 

1963年、28歳のマリオ・ベリーニはタイプライターの製造・販売メーカー『Olivette (オリベッティ)』にデザイナーとして勤務し、いくつものタイプライターデザインに関わりました。

オリベッティ タイプライター マリオ・ベリーニ出典:Wikimedia Commons

▲マリオ・ベリーニがオリベッティでデザインしたタイプライター『Lettera Praxis DLX』

 

チーフデザインコンサルタントにまでなったマリオ・ベリーニとオリベッティの関係は1991年まで続きました。

 

 

 

 

1970年代には日本企業のヤマハからの依頼でいくつもの電化製品のデザインを行い、カセットデッキ、ヘッドフォン、電気オルガンなどが販売されました。

YAMAHA マリオ・ベリーニ出典:Twitter

▲ヤマハからの依頼でマリオ・ベリーニがデザインしたカセットデッキ『 YAMAHA TC-800GL (1975年)』当時のヤマハはこの特徴的なデッキの形を「ベリーニ・アングル」と呼んでいた

 

 

 

オリベッディでデザインを担当していたマリオ・ベリーニのデザインは好評で、日本の『ヤマハ』やイタリアの家電メーカー『ブリオンヴェガ』など、多くの電化製品メーカーからのデザインオファーを得ました。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
日本企業だと、ほかには『象印マホービン』が1984年にマリオ・ベリーニとコラボレーションして電気ポットを販売して、その年のグッドデザイン賞を獲得したんですにゃあ〜

 

マリオ・ベリーニ 象印 電気ポット出典:ヤフオク!

▲革新的なデザインで注目を浴びた象印マホービンの電気ポット『電気エアーポット「ミニ・デカ」CAN-2201』(1984年)

 

 

 

また、1980年代前後にはフランスの自動車メーカー『ルノー』で自動車デザインコンサルタントとして働いたり、イタリアの自動車メーカー『フィアット』『ランチア』のデザインも行い自動車業界でも活躍します。

マリオ・ベリーニ トレビ出典:Byri

▲イタリアの自動車メーカー『ランチア』のトレビという車はマリオ・ベリーニが内装をデザインした(1980年)

 

 

家具・照明業界では、『B&B Italia』『Cassina (カッシーナ)』はもちろん、Kartell (カルテル)』『PoltronaFrau (ポルトローナフラウ)』『Vitra (ヴィトラ)』、『Flos(フロス)』などのデザインを手掛け、カッシーナ社の椅子「CAB」ほか、計25点の作品がニューヨーク近代美術館(MoMA )に展示されています。

 

 

 

 

 

また、マリオ・ベリーニはジオ・ポンティが創刊した建築・デザイン誌「Domus(ドムス)」の編集長を1986年から1991年まで務めました。

 

 

▼ジオ・ポンティ?ドムス?と不安になったらこちらから▼

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CAB CHAIR(キャブチェア)

キャブチェア CAB マリオ・ベリーニ出典:Cassina ixc

 

412 CAB(キャブアームレスチェア)1977年にマリオ・ベリーニがデザインし、カッシーナから発表されたチェアで、文句なしにベリーニの最高傑作でイタリアンモダンデザインを代表する椅子としてニューヨーク近代美術館(MoMA)にも所蔵されています。

 

 

 

 

 

キャブチェアは金属のフレームに、高級感溢れる厚革のジャケットを服を着せるように被せるという画期的な発想で構成されていて、フレームと厚革が作り出すテンションによって、背もたれのフィット感と抜群の座り心地を実現しています。

キャブチェア出典:Casa Brutus

▲どちらか1つでは椅子として成立しないが、構造体に革をかぶせてシート裏側のファスナーで留めると完璧な椅子になる『キャブアームレスチェア』

 

 

 

1977年に発表された『CAB』シリーズには、ほかにもアームチェアカウンターチェアなどのバリエーションがデザインされていて、2015年にはラウンジチェアベッドが追加されました。

CAB ARM CHAIR キャブ出典:Context

▲背もたれからアームにいたる流れるようなカーブが美しい『Cab Armchair (キャブアームチェア)』(1979年)

 

CAB キャブ ラウンジチェア出典:Cassina ixc

▲キャブチェアと同じように金属製のフレームに革を着させた『423 CAB LOUNGE (ラウンジアームチェア)』は4つのジッパーで留められている。デザインするにあたり、ベリーニは途中で方向性を見失うほど、相当の試行錯誤を重ねたそう。

 

 

 

La Rotonda Table(ラ ロトンダテーブル)

 

ラ ロトンダ テーブル出典:Cassina.ixc

 

ラ ロトンダテーブルは、1976年にマリオ・ベリーニによってデザインされたテーブルでカッシーナ社より発売されました。

 

 

 

 

3本の木材が絡み合ったように見える脚部は、軸となる1本の木材に4つの穴が開けられていて、この穴(ホゾ穴)に4方向から別の木材を差し込み形成されています。

La rotonda ラ ロトンダ出典:Cassina.ixc

▲天板はφ1650mmというワンサイズで、ガラス、大理石、木という3種類から選択できる

 

 

シンプルですっきりとしたデザインですが、太く頑強な木材で組まれた構造により、ダイナミックな迫力とどっしりとした安定感を生み出しています。

 

 

 

Camaleonda(カマレオンダ)

カマレオンダ B&B マリオ・ベリーニ出典:B&B italia

 

1970年に『B&B Italia』から発表されたCamaleonda(カマレオンダ)は、マリオ・ベリーニがデザインしたソファで最も代表的なものです。

 

 

 

 

96cm x 96cmというモジュールのシートを置き換えることにより、様々な座り方に対応が出来るという特徴を持っています。

カマレオンダ マリオ・ベリーニ出典:B&B italia

▲ソファとソファの間に置いてあるのは『Gli Scacchi(リ・スカッキ)』(チェス盤の駒という意味)のサイドテーブル。軽くて簡単に動かせる為、カマレオンダの形状に合わせて自由に配置できる。

 

 

カマレオンダはマリオ・ベリーニが2つの単語を⾜し合わせた造語で、

 

環境に適応する特性をもった動物カメレオン(イタリア語でカマレオンテ)

そして海と砂漠の曲線を⽰す波onda(オンダ)

 

これらの言葉はどちらもカマレオンダの形状と機能を表現しています。

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
カマレオンダは1970年の発表から50年経って、復刻モデルとして2020年に再生産されたんですにゃ。ソファとソファの連結部分は新しくなったけど、サイズはそのまま再現されていますにゃあ〜

 

 

Bolt Table(ボルトテーブル)

 

Bolt table ボルトテーブル マリオ・ベリーニ出典:B&B italia

 

ボルトテーブルは、2017年に『B&B italia』のためにマリオ・ベリーニがデザインしたテーブルです。

 

 

 

 

木製の脚を持つテーブルはいくつもデザインしてきたベリーニが、今まで考えも及ばなかった金属脚の構造を提案しました。

 

 

 

 

 

それは極めてシンプルでありながら、同時に強い素材感が印象深いテーブル脚部となっており、3本に交差するL字型の鋼材断面が円形のガラス天板を支えています

ボルトテーブル出典:CONTEXT

▲テーブルガラスの大きさは1種類(φ165cm)で、「ミュージアムガラス」と呼ばれる反射や映り込みの少ないガラスが使用されている。脚はブロンズ酸化仕上げのスチール、サンドブラスト仕上げ、そして磨き仕上げのステンレススチールの3種類。

 

 

 

アキーレ・カスティリオーニ

アキーレ・カスティリオーニ アッキーレ出典:Flos

 

アキーレ(アッキーレ)・カスティリオーニ(1918年 – 2002年)はイタリアを代表するの家具、照明デザイナーです。

 

 

 

 

カスティリオーニは1918年にイタリアのミラノで彫刻家の父の三男として生まれ、高校で芸術を学び、1937年に彼はミラノ工科大学の建築学部に入学しました。

 

 

 

 

 

第二次世界大戦が勃発し、カスティリオーニは大砲の将校となってギリシャ戦線に駐屯し、後にシチリアの駐屯を経験すると、1943年の連合国侵攻の前にミラノに戻ってきます。

 

 

 

 

 

戦争が終わったとき、カスティリオーニは彼のふたりの兄であるリビオピエール・ジャコモが1938年から始めた建築設計の仕事を手伝っていて、戦争による爆撃によって破壊された街を再建するプロジェクトなどを行いました。

アッキーレ・カスティリオーニ 出典:Context

▲次男のピエール・ジャコモ・カスティリオーニ(右)と三男のアキーレ・カスティリオーニ(左)

 

 

1952年に長兄であるリビオ・カスティリオーニが事務所を去ると、1962年に設立された照明ブランドFLOS(フロス)にピエール・ジャコモとアキーレは兄弟揃ってデザイナーとして迎え入れられ、革新的なプロダクトを立て続けに発表するとイタリアや世界のデザイン界に多大な影響を与えました。

アキーレ・カスティリオーニ マルセル・ブロイヤー出典:FLOS

▲ カスティリオーニ兄弟(写真左)の照明『Cocoon lamp』に興味津々で説明を受けるマルセル・ブロイヤー(写真右)(ミラノ、1962年)

 

 

▼マルセル・ブロイヤーって誰?となったらこちらから▼

デ・ステイル
【20世紀の動き(1)】デ・ステイルとバウハウス【世界のインテリアの歴史⑫】この記事ではデ・ステイルとバウハウスについてわかりやすく解説しています。ピエト・モンドリアン 、ヴァルター・グロピウス、ミース・ファン・デル・ローエ、マルセル・ブロイヤーなど巨匠が多く登場する記事です。インテリアコーディネーターの復習や、試験勉強の参考にお役立てください。...

 

 

1968年、次男のピエール・ジャコモが亡くなると、カスティリオーニは一人で活動を続けました。

 

 

 

 

 

1969年、51歳になったカスティリオーニはトリノ工科大学で建築とデザインの科目を教え、次に1980年にミラノ工科大学建築学科で准教授となり若手の育成に力を入れました。

 

 

 

 

デザイナーの個性を主張するのではなく、使う人、生活者の視点で物づくりを続けたカスティリオーニの仕事は「イタリアデザインのマエストロ」「革新的工業デザインのパイオニア」など、賞賛の言葉とともに世界的に高い評価を得ています。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
カスティリオーニは国際的なデザイン賞の『コンパッソ・ドーロ賞』を9回も受賞したにゃ!もちろん、MoMAにも彼の作品が所蔵されておりますにゃあ〜

 

 

Mezzadro(メッザドロ)

Mezzadro メッザドロ出典:MUSE

 

Mezzadro(メッザドロ)とは、1957年にアキーレ・カスティリオーニとピエール・ジャコモ・カスティリオーニ兄弟によって「レディメイド(※)のコンセプトを取り入れてデザインされたトラクター用のシートが特徴的なスツールで、イタリアの家具ブランドZanotta(ザノッタ)から販売されました。

 

※レディメイドとは

芸術家「マルセル・デュシャン」によって考案された作品概念。

大量生産された既製品からその機能を剥奪し、芸術作品として既製品を展示したものをいう。

本来は「既製品」を意味する語であるが、デュシャンはそれを自身の作品のひとつのカテゴリー名称として位置づけた。

 

 

 

メッザドロにはトラクターに用いられたシートレーシングバイクのピンスチール製のクロスボウ帆船の横木という既成品の要素が組み合わされて構成されています。

メッザドロ Mezzadro出典:GENERATE

▲メッザドロのシートは赤、白、黒、黄というカラフルなバリエーションがあり、様々なインテリアシーンに合わせることができる。座る方向は帆船の横木がある方向が前になる。

 

 

メッザドロとは「小作人(地主から農地を借りて農作物をつくる農民)」という意味であり、皮肉をこめて貧しい労働者の象徴が取り入れられています。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
メッザドロは発売から60年以上が経っても、実際に座れる芸術品として世界中で愛されているんですにゃあ〜

 

 

ARCO(アルコ)

Arco アルコ カスティリオーニ出典:FLOS

 

ARCO(アルコ)は1962年、カスティリオーニ兄弟の合作によりデザインされた、『FLOS(フロス)』を代表する近代照明デザインの傑作です。

 

 

 

 

 

ARCOとは「アーチ」を意味する言葉で、その名前の通り重厚な大理石ベースから美しいステンレスのポールが華麗なアーチを描きます。シェードは二重になっていて、回転させることによって光の方向を変えることができます。

ARCO アルコ出典:DOMOHOLIC

▲リビングに置かれることが多いアルコだが、カスティリオーニ兄弟は当初ダイニングを照らす照明としてアルコをデザインした

 

 

約60㎏の大理石の塊2mのアームの組み合わせという斬新な発想で、細部にいたるまで計算しつくされたアルコは誰しもがどこかで見たことがある照明のひとつ。

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
アルコの誕生から60年近くが経って、現在ではオリジナルデザインはそのままにLED光源を使用した「ARCO LED」も販売されたんですにゃ。やっぱり電気代は大事ですからにゃあ〜

 

 

Frisbi(フリスビー)

Frisbi フリスビー出典:FLOS

 

Frisbi(フリスビー)とは、1978年にアキーレ・カスティリオーニがデザインしたその名の通りフリスビー形状が特徴的なペンダント照明です。

 

 

 

 

小さなスポットライトから発された光を60cmの乳白色の円盤に反射・拡散させ、大きな発光面へと変えた光でフロアを照らします。

カスティリオーニ フリスビー出典:Hive

▲スポットライトの内部は白く塗られていて、反射した光が真下にも落ちやすくなっている

 

 

個性的なデザインの裏に計算され尽くした機能性が存在しているフリスビーは、40年以上の歳月を経た現在でも色褪せることの無い名作照明として広く知られています。

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
カスティリオーニはデザイナーの個性を主張するばかりじゃにゃく、使う人の視点でいつもデザインをしていたのですにゃあ〜

 

 

 

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お疲れ様でした!

 

 

ここまで読んで頂きありがとうございます。

 

 

分かりにくい点やお気づきのことがあれば、メールでご連絡頂けましたら幸いです。

 

 

では、次回もお楽しみに。

 

 

 

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