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【寝殿造のインテリア】平安時代の文化と寝殿造の特徴はこれだけ読めばOK【日本のインテリアの歴史②】

十二単 女性

 

 

こんにちは、しけたむです。

 

この記事では

 

  • 「平安時代の文化と寝殿造の特徴について知りたい。」
  • 「寝殿造に関わる用語について、画像が無いとイメージができない。」

 

 

という人のために

 

分かりやすく画像付きでご紹介していきます。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
平安時代ってずっと昔にゃから聞きなれないことばが多いにゃ!写真付きで見ていくにゃ!

 

 

 

寝殿造(しんでんづくり)の特徴と間取り

寝殿造出典:えさし藤原の郷

▲大河ドラマ『炎立つ』の撮影を機に整備された平安時代の歴史テーマパーク『えさし藤原の郷』。日本で唯一、平安貴族の住宅や寝殿造の建物など大小約120棟の建物が建てられている。

 

 

寝殿造は平安時代から中世までの、貴族たちが住んでいた住宅の建築様式です。

 

 

 

この寝殿造の特徴はなんといっても

 

自然との調和

 

があげられます。

 

 

 

 

日本の気候には四季があり、湿気が多いのが特徴ですが、

寝殿造りは夏の強い日差しを遮り、湿気を留めないよう風を通し、四季の美しさを楽しむことを重視した上品で繊細な建築様式となっています。

 

 

母屋・身舎(もや)

寝殿造 平面 立面出典:歴史まとめ

▲一般的な寝殿の立面(左)と平面(右)のつくり。平面の白い丸は柱を表す。

 

 

まず寝殿の造りは、1階のみの平面構成になっています。

 

 

 

そして寝殿の構造を支える柱は、全て丸柱(まるばしら)です。

 

 

 

 

寝殿の中央部分には身舎(もや)があり、母屋(もや)とも呼ばれます。

 

 

 

 

身舎の周囲には庇・廂(ひさし)があり、寝殿では母屋を庇がぐるりと囲んでいます。

法隆寺 伝法堂 庇 廂 母屋出典:Twitter

▲法隆寺伝法堂の断面図。中央の母屋に対し、庇は周りに付属する。庇の真下は廊下となっている。

 

寝殿造 庇 母屋出典:鎌倉・北道倶楽部

▲庇の真下の廊下から。寝殿造のつくりが残された奈良県にある『十輪院』

 

 

身舎と庇の境は取り外しができる障子などが設置されるだけで、

室内はとっても開放的な空間でした。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
現代でいうところの、おっきなワンルームのようなものですにゃあ〜。

 

 

行事や使用用途によって各種、パーテーションの役割をする屏障具(後述)で内部を仕切って、いろんな調度品(後述)を配置しました。

 

 

 

このようなお部屋の模様替えのことをしつらい(室礼・舗設)と呼びます。

 

 

 

 

寝殿、対屋(たいのや)、渡殿(わたどの)

寝殿造出典:出典精選版 日本国語大辞典精選版 

 

寝殿(しんでん)とは、平安時代以後の公家の邸宅において、主人の居所として中央部に設けられた施設のことで主殿(しゅでん)とも呼ばれます。

 

 

 

公家社会における儀式・行事の場として重要視されました。

 

 

 

 

寝殿に対して、東西や北に付属的な建物である対屋(たいのや)を配置しています。

 

 

 

 

対屋は家族や家臣の住居で、

寝殿の東にある対屋を東の対(ひんがしのたい)

寝殿の西にある対屋を西の対(にしのたい)と呼ばれます。

 

 

 

 

これらの部屋と寝殿は渡殿(わたどの)と呼ばれる廊下によって繋がれていました。

透渡殿出典:出典精選版 日本国語大辞典精選版

▲廊下の両側に壁も戸も無い屋根だけの渡り廊下を特に透渡殿(すきわたどの)と呼ぶ

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
透渡殿を歩くイメージは歴史物の映画とかでもよく見るにゃ!庭を見ながら歩いたんにゃろーにゃ!でも冬はとっても寒そうですにゃあ〜

 

 

塗籠(ぬりごめ)

塗籠出典:新古今和歌集の部屋

▲『源氏物語』にて、女性が求婚者を避けるために塗籠を寝所とする場面

 

 

寝殿には主人の寝る部屋である塗籠(ぬりごめ)があります。

 

 

 

塗籠(ぬりごめ)は室内で唯一壁に囲まれた部屋で、この部屋以外は壁などは無く柱だけです。

 

 

 

塗籠は完全プライベートルームで納戸としての機能も持ち合わせており、貴重品なども塗籠にしまっていました。

 

 

 

御帳台(みちょうだい)

御帳台出典精選版 日本国語大辞典

 

 

平安時代後期の塗籠にはベッドに天蓋を付けたような形の御帳台が置かれ、就寝に使用されました。

 

 

 

御帳台は、帳台・帳代・丁台(ちょうだい)とも呼ばれます。

 

 

 

 

天皇・皇后所用の御帳台には、入口の前に魔除の狛犬と獅子が置かれていました。

御帳台 天皇出典:風俗博物館

▲御帳台の前に置かれた狛犬(右)と獅子(左)

 

 

蔀戸(しとみど)、半蔀(はじとみ)

半蔀 蔀戸 寝殿出典:乗富久哉建築設計事務所

▲京都府の大覚寺にある寝殿造の建物『宸殿』の半蔀

 

 

室内と外部との仕切りに使う建具には、

蔀戸(しとみど)という外側に向けて押し上げて開く板戸が使用されていました。

 

 

 

上の写真のように開口部の半分ほどの大きさの戸が持ち上がる蔀戸を

『半分の蔀戸』という意味から半篰(はじとみ)と呼ばれます。

 

 

 

半蔀は上から半分を持ち上げた後、下半分は取り外しが可能です。

 

 

 

下の写真は取り外したところです。

 

半篰出典:広辞苑

 

ナンタルカ
ナンタルカ
この蔀戸とっても重いにゃ!女性にはとても持ち上がらないから蔀戸をあげてくれる格子番(こうしばん)って人がいたにゃんよ!

 

 

南庭と池

南庭 池 寝殿 平安時代出典:東京都立図書館

 

 

寝殿の南側には庭(南庭)が配置されました。

 

 

 

南側に庭を設けることにより、寝殿内に日差しがよく届くようになります。

 

 

 

 

そして南庭にはが造られることもありました。

 

 

平安京があった京都は水に恵まれた土地で、掘るといたるところから水が湧いたようで、記録によると数多くの大規模な池が造られていたようです。

 

 

 

 

貴族たちは、その池に龍頭鷁首(りゅうとうげきしゅ)といわれる、船先に龍と鷁(げき)と呼ばれる想像上の水鳥を飾った2艘の舟を浮かべ、船楽(ふながく。舟で雅楽などを演奏すること)をしたり、水面にうつる月などを観て楽しみました。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
貴族たちは午前中に仕事を終わらせて、午後は自由に過ごしていたんにゃ。和歌や音楽、花見、月見、蹴鞠(けまり)、双六(すごろく)、貝あわせ、歌あわせ、絵あわせとか・・・。貴族にとっては遊びや儀式が生活のすべてであったといってもよいくらいだったんだにゃ〜

 

 

しつらいに用いられる主な調度品

 

 

調度品(ちょうどひん)とは、

日常使いの家具、道具、用具のことをそう呼んでいました。

 

 

 

しつらいとは、調度品で室内を装飾することで、

儀式や行事のある際に行われました。

 

 

 

調度品には、

 

●置き畳や敷物などの座るときに使う

座臥具(ざがぐ)

 

●棚や箱などの

収納具

 

●間仕切りや目隠しなどとして用いられる

屏障具(へいしょうぐ)

 

●食事の際に使用する

『食事用調度品』

 

などの種類があります。

 

 

座臥具(ざがぐ)

置き畳

置き畳出典:北道倶楽部/室礼3・塗籠から帳台へ

 

 

現在の畳は『敷き詰める』のが一般的ですが、当時はただ『置く』だけの置き畳でした。

 

 

寝殿造は板の間なので、必要な場所に畳を置いて使用します。

 

 

 

 

置き畳の厚みや畳縁(たたみべり)の柄は、身分によって異なりました。

 

 

 

最高位の畳縁は繧繝縁(うんげんべり)が使用されます。

 

 

 

繧繝縁の装飾は、花、鳥、菱など華やかなデザインが特徴的です。

繧繝縁出典:古布おざき

▲華やかな菱形のデザインが特徴的な繧繝縁

 

繧繝縁 畳出典:たたみのなかにし

 

 

 

繧繝縁に次いで高い格式の畳縁が、高麗縁(こうらいべり)です。

 

 

 

白地に黒の紋様が繧繝縁と比べるとやや控えめな印象の縁ですね。

高麗縁出典:出典精選版 日本国語大辞典精選版 /高麗縁

 

高麗縁出典:堀木畳店

▲一般の住宅では床の間に、寺院では客殿、本堂などに使われている

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
雛人形でおなじみの畳は、繧繝縁が使われていることが多いんにゃあー

 

 

 

倚子(いし)

倚子 平安時代出典:Wikimedia commons 

 

 

倚子(いし)とは平安時代初期、宮廷で用いられた座具です。

 

 

 

左右と後部に手すり、さらに鳥居の形をした背もたれがついた4本脚の腰掛けです。

 

 

 

宮廷では貴人高官が使用を許され、倚子の形や背もたれ・ひじ掛けの有無などは、身分により違いがありました。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
イスのことを現在では『椅子』と書きますが、これは鎌倉時代以後のことで、平安時代には『倚子』と書きイシとよんだんだにゃあ〜。

 

茵(しとね)

茵 寝殿造 平安時代出典:Wikipedia

▲2枚の畳の中央に敷かれている正方形の座布団が茵(しとね)

 

 

茵(しとね)とは、畳の上に敷かれた真綿入りの座具で座布団の一種です。

 

 

 

平安時代から使用され始めた正方形の敷物で、茵の四方は縁で囲まれています。

茵 平安時代 寝殿出典:金井畳店

▲繧繝縁の畳の上に敷かれた茵

 

ナンタルカ
ナンタルカ
縁の色は、座る人の位(くらい)によって黄色や紺など決められていたんだにゃ!

 

円座・円坐(えんざ)

円座 円坐出典:石上神宮

 

円座・円坐(えんざ)とは、円形の敷物で座布団の一種です。

 

 

 

藁(わら)や菅(すげ)、蒲(がま)の葉などで、渦巻状に平たく編んで作られています。

 

 

 

後には縁に模様をつけたり、布、綿などで包んだものも現れました。

 

 

 

現在も神社祭式に用いられていて、『わらざ』や『わろうざ』とも呼ばれます。

円座(えんざ)

出典:出典精選版 日本国語大辞典精選版

 

ナンタルカ
ナンタルカ
香川県の讃岐(さぬき)で作られる『讃岐円座(さぬきえんざ)』はとっても上等品で評判で、朝廷への貢物として珍重されていたにゃ!

 

 

収納具

唐櫃(からびつ)

鳳凰円文螺鈿唐櫃 平安時代出典:e国宝

▲夜光貝の螺鈿(後述)によって鳳凰(ほうおう)を表現している唐櫃『鳳凰円文螺鈿唐櫃』(12世記)は、平安時代に製作され重要文化財に指定されている。

 

 

唐櫃(からびつ)とは蓋(ふた)をかぶせて施錠できるようになっている、比較的貴重な物や重要な物を収めるための箱です。

 

 

 

唐櫃には4本、もしくは6本のが付いていて、宝物・衣服・文書・武具などの内容物を収納するだけではなく、湿気から守るという機能性もありました。

 

 

 

 

唐櫃はその名のとおり中国から伝えられたものといわれ、木製ですが、木地のもの、朱塗りのもの、漆塗りのものなど、さまざまな仕上げの櫃があります。

唐櫃出典:和歌山県立博物館ニュース

▲朱い漆で仕上げられた熊野速玉大社の『朱塗唐櫃』(14世記頃)

 

櫃出典:東京国立博物館

▲重要文化財の『住吉蒔絵唐櫃』(14世紀頃)

 

 

 

これに対し、脚が付いていない櫃は『倭櫃・和櫃(やまとびつ)』とよばれます。

和櫃 倭櫃出典:羽曳野市

▲大阪府羽曳野市で出土した日本最古の倭櫃

 

 

厨子棚(ずしだな)

厨子棚出典:美術手帖

▲煌びやかな蒔絵が施された厨子棚『籬秋草桔梗紋散蒔絵厨子棚』(17世紀)

 

 

厨子棚とは、棚の一部に両開きの扉を持つ物入れ(厨子)が組み込まれている調度品です。

 

 

 

 

黒漆塗りの仕上げが多いですがデザインは様々で、黒漆塗の上に蒔絵(まきえ)(※1)螺鈿(らでん)(※2)で装飾されているものもありました。

※1:蒔絵(まきえ)とは

漆器の表面に漆で絵や文様、文字などを描き、それが乾かないうちに金や銀などの金属粉を「蒔(ま)く」ことで器面に定着させる技法。

もしくはその技法を用いて作られた工芸品のことです。

 

蒔絵出典:HARIYA WEBSHOP

▲日本での蒔絵の起源は奈良時代が始まりとされ、平安時代から「蒔絵」と呼ばれるようになった。その後、鎌倉時代に蒔絵の基本的な技法が完成する。

 

 

※2:螺鈿(らでん)とは

主に漆器などの伝統工芸に用いられる装飾技法のひとつ。

貝殻の内側、虹色光沢を持った真珠層の部分を切り出した板状の素材を、漆地や木地の彫刻された表面にはめ込む技法。

もしくはこの技法を用いて製作された工芸品のことです。

螺は貝、鈿はちりばめることを意味します。

螺鈿出典:GALLERY JAPAN

▲花の部分は螺鈿、葉の部分は蒔絵の技法が用いられている

 

 

 

厨子棚は、江戸時代の初めには大名や公家たちの婚礼家具のひとつとなり、文房具、香道具、化粧品などの日常品が置かれたり、調度品を飾ったりして重宝されました。

厨子棚出典:CNN

▲源氏物語「若紫」の巻で確認できる厨子棚(12−13世記頃)

 

ナンタルカ
ナンタルカ
厨子棚は平安時代も硯箱(すずりばこ)とかの文房具を置いたり、身の回りの物が置かれていたにゃ。使われ方は江戸時代までずーっと変わっていないにゃんね

 

 

屏障具(へいしょうぐ)

几帳(きちょう)

几帳(きちょう)出典:株式会唐箕屋本店

 

 

几帳(きちょう)は、平安時代以降公家の邸宅に使われた間仕切りの一種です。

 

 

 

T字型の柱(というか棒)に絹などの布を下げて使用します。

 

 

 

簾(すだれ)の内側に立てて二重の障壁としたり、可動式の間仕切り・目隠しとして大きな部屋の仕切りに使ったり、参拝の時に高貴な婦人の身を大衆から隠す障壁、荷物などを見苦しくないよう隠しておく目隠しなどとして、かなり広い用途に用いられました。

几帳出典:東京都立図書館

▲几帳の陰に隠れる姫君『源氏香の図』より

 

ナンタルカ
ナンタルカ
高貴なご婦人が出かける時は、差几帳(さしきちょう)と呼ばれる小さな手持ちの几帳を従者に持たせて顔を隠したんだにゃー

 

 

御簾(みす)

御簾 簾出典:東京都立図書館

▲寝殿に掛けられた御簾。室内には几帳が見える。『源氏香の図』

 

 

御簾(みす)とは、寺社や宮殿で使用される簾(すだれ)の呼称で、特に布の縁取りなどをした簾のことです。

 

 

 

 

竹製が一般的ですが、葦(よしず)を使ったものなどいろいろあり、日光や視線から防ぐために使用されます。

 

 

 

 

くるくると内側に巻き上げて開けるのが正しい使い方です。

 

御簾(みす)出典:出典精選版 日本国語大辞典精選版

▲内側に巻き上げられている御簾

 

壁代(※後述)と一対で使用されます。

 

 

壁代(かべしろ)

壁代出典:東京都立図書館

▲御簾の裏に掛けられた風にたなびく壁代(かべしろ)

 

 

壁代(かべしろ)とは読んで字の如く『壁の代わり』という用途で使われた屏障具です。

 

 

 

 

御簾(みす)と一対で使用され、御簾の内側にかけた布で

視線を遮ったり寒さのしのぐために使用されました。

壁代(かべしろ)出典:出典精選版 日本国語大辞典精選版

 

 

現代も一部の神社などの内装に用いられ、また神前式の結婚式で用いられることもあります。

 

 

 

また、壁代は「帳壁代(ちょうかべしろ)」「帷壁代(とばりかべしろ)」とも呼ばれます。

 

 

 

屏風(びょうぶ)

屏風出典:東京都立図書館

▲寝殿の奥に置かれている六曲一隻(6枚1セット)の屏風

 

 

屏風(びょうぶ)は今でも耳にする言葉ですね。

 

 

 

屏風は室内で使用され、部屋の仕切り装飾視線を遮る屏障具として使用される調度品の一種です。

 

 

 

木の枠に小さなふすまのようなものを数枚つなぎ合わせて折り合わせた構造になっています。

 

 

 

パタパタと折りたためるようになっており、2、4、6、8枚と偶数でつなぎ合わせてあります。

 

 

 

 

屏風はもともとは中国からの伝来品で、奈良時代に日本へ伝わって平安時代に広まりました。

屏風(びょうぶ)

出典:出典精選版 日本国語大辞典精選版

▲二曲一双(2枚1セットの屏風の2つ並べ)で置かれた屏風

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
屏風という言葉の語源は風を屏(ふせ)ぐ」という言葉に由来しているんですにゃあ

 

 

食事用調度品

高坏(たかつき)

高坏(たかつき)出典:出典精選版 日本国語大辞典精選版 

 

高坏・高杯(たかつき)は、食物を盛るのに用いた長い脚の付いた器のことです。

 

 

 

古くは土製で土高坏(つちたかつき)と呼ばれていました。

土高坏出典:世田谷デジタルミュージアム

▲世田谷区『堂ヶ谷戸遺跡』で発見された弥生時代後期の土高坏

 

 

時代が下るにつれ、坏の部分は平盤となり一般宮殿の調度品として木製漆塗りが普及し、蒔絵で装飾を施したものが作られました。

 

 

 

 

現在では仏前、神前の供物に用いられ、坏のカタチは角高坏が正式丸高坏は略式とされています。

高坏 角高坏 丸高坏出典:小学館/デジタル大辞泉

 

 

 

折敷(おしき)

折敷(おしき)出典:精選版 日本国語大辞典

 

折敷(おしき)は食器、杯などを載せる四角形のお盆です。

 

 

 

細い幅の板で囲って縁としています。

 

 

 

平安時代から一般的な食事のシーン、祝いの宴などに用いられ、形式、材質、装飾によっていろいろな種類がみられます。

 

 

 

 

折敷の四隅の角を切った『角切(すみきり)折敷』(または『隅の折敷』)、普通の四角形の形をした『平折敷(ひらおしき)』、脚をつけた『足打ち(あしうち)折敷』などの種類があり、脚のついた折敷は目上の人が使用するのがマナーです。

折敷 足打ち出典:コトバンク

 

材質は薄く削った檜(ひのき)が多く見られます。

 

 

 

江戸時代以降の近世には、黒漆、朱漆などの塗折敷が現れました。

 

 

 

衝重(ついがさね)

衝重 ついがさね出典:THE MET

▲朱漆が塗られた衝重『根来塗衝重』(16世紀頃)

 

衝重(ついがさね)とは、平安時代から中世にかけて用いられた食器類を載せる脚付の配膳道具・祭祀道具です。

 

 

 

四角形につくった折敷(おしき)に、檜(ひのき)材杉材を薄くはいだ板を四角に折り曲げて脚にして、継ぎ重ねたので衝重という名がつけられました。

 

 

 

 

脚には、猪(いのしし)の目の形をモチーフにしたといわれる眼象(げんしょう)というが開いています。

 

 

 

 

眼象が3カ所にある衝重を三方(さんぽう)、4カ所にあるものを四方(しほう)、眼象がないものを供饗(くぎょう)と呼びました。

衝重出典:国立国会図書館蔵

▲大小二つの衝重が配された僧院の食事。朱漆塗りの椀が置かれている。

 

 

宴会の席で折敷(おしき)、高坏(たかつき)などと一緒に使われていました。

 

 

 

平安時代の衝重は白木造り(色付けや塗装が施されていない木)でしたが、鎌倉時代以降、朱や黒の漆塗りのものや、蒔絵(まきえ)で装飾したものなどが現れ、初期の衝重は高さも低かったですが、近世になると次第に高いものが作られました。

 

 

 

 

懸盤・掛盤(かけばん)

 

懸盤(かけばん) 掛盤出典:精選版 日本国語大辞典

 

懸盤・掛盤(かけばん)は低いテーブル状の小さな膳です。

 

 

 

懸盤の四脚は、弧を描いて盤面より外に大きく張り出していて、安定した形状となっているのが特徴的です。

 

 

 

 

文献では平安時代から散見されるようになり、当初は宮中の中でも特に位の高い人に限り、宴席などで使用することが許されました。

 

 

 

 

ちなみに、この懸盤の大型のもので台盤(だいばん)と呼ばれるドデカいテーブルも存在していました。

台盤出典:精選版 日本国語大辞典

▲懸盤をそのまま大きくしたような台盤。上は2人以上で使用する大台盤(長台盤)

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
正直初めて聞く言葉ばかりでなかなか覚えられないと思うにゃ!でも言葉をよーく見ると、壁代、とか、御簾、とか、高杯とか。その物をイメージさせるワードがあるにゃ、根気強く覚えるにゃー

 

 

 

 

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お疲れ様でした。

 

ここまでご覧いただき有り難うございます。

 

わかりにくい所や、ご質問などあればお問い合わせよりご連絡ください。

 

 

次回の記事もお楽しみに!

 

 

 

 

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