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【アメリカ初期の様式】コロニアル様式とフェデラル様式の違いを押さえよう【世界のインテリアの歴史⑨】

フェデラル様式 住宅

 

 

こんにちは、しけたむです。

 

 

この記事では

 

 

  • 「アメリカ初期の歴史や建築に興味がある。」
  • 「アーリーアメリカンの家具や内装に挑戦してみたい。」

 

 

という方々に向けて

 

アメリカの独立前後で流行したインテリア様式の特徴を

 

分かりやすく画像でご紹介していきます。

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
アメリカのインテリア様式は植民地を求めてやって来た列強国のインテリア様式アメリカの気候風土がMIXされ、独自の成長を遂げることになるにゃあ。覚えることは多くにゃいからテキスト見なくてもこのブログ記事を読み込むだけで、問題が解けるようになりますにゃ!

 

 

 

 

 

アメリカ初期のインテリア様式

コロニアル様式 アーリー・アメリカン出典:The Chipstone Foundation

▲マサチューセッツにある初期のアメリカの家具会社

 

 

アメリカでは、17世期にイギリスやフランスなどの列強国からの植民地支配が本格的に始まります。

 

 

それから19世紀前半頃まで、ヨーロッパの様々な建築やインテリアの様式を取り入れ、自分たちの生活に合わせながら吸収してゆきました。

 

 

 

この頃のアメリカの様式は、17世紀初頭から1776年に独立を果たすまでの植民地時代のコロニアル(植民地)様式、独立後のフェデラル(連邦)様式に分類されます。

 

 

 

 

また、17世紀初頭の素朴なスタイルをアーリー・アメリカンと呼び、コロニアル様式と同義とされることもあります。

 

 

 

コロニアル様式(植民地様式)

コロニアル様式の住宅

コロニアル様式 アメリカ 植民地出典:Antique Homes Magazine

 

 

コロニアル様式植民地様式とも呼ばれ、植民地時代の建築様式で特にアメリカで発達しました。

 

 

植民地時代の建築様式は、それぞれの地域を支配していた列強国によってイギリス式フランス式スペイン式などに大別されます。

アメリカ 植民地 17世期

 

イギリス式はニューイングランド、フランス式はニューオーリンズやミシシッピ川流域地方、スペイン式はフロリダ南西部とカリフォルニアがその中心でした。

 

 

 

 

各国の建築様式と支配している土地で採れる建築材料や風土が混ざりあり、特色を生かした建築が各地に建設されました。

 

 

 

 

初期のコロニアル様式の建物は、大きな煙突板を横に張った外壁(下見板張り)が特徴的で、塗装なども行われていない素朴な外観の家屋が多かったです。

コロニアル様式 下見板張り出典:ICAA

▲初期のコロニアル様式の住宅に施工された下見板張りの外壁

 

 

これらの初期のコロニアル様式の建物はシンプルで小さくて粗雑だったため、現在に残っているものはほとんどなく、史跡として復元され保存されています。

 

 

 

 

コロニアル様式の住宅も、次第により良い住まいへの進化が見られるようになります。

 

 

外壁はそれぞれの好みの色に塗装され、玄関にはポーチが敷設されたり

コロニアル様式 住宅出典:Royal building products

 

 

大きな窓にベランダが敷設されたりするようになりました。

コロニアル様式 ベランダ 住宅出典:Royal building products

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
日本でも開国してから長崎や神戸とかの、いわゆる『外国人居留地』でコロニアル様式の住宅が建てられたんにゃ!これが日本の建築にとっても大きな影響を与えていたんだにゃ。

 

 

コロニアル様式の家具

コロニアル様式出典:Project gutenberg

 

 

植民地時代初期はイギリスやフランスなど、それぞれの列強国の様式を活かした簡素な家具が作られていました。

 

 

しかし、この列強国の中でイギリスの支配が特に強まると、ウィリアム・アンド・マリー様式クイーン・アン様式ジョージアン様式などのイギリスのインテリア様式を活かした家具がアメリカに広まりました。

 

 

 

その為、イギリスのウィンザー地方の椅子であるウィンザーチェア、クイーン・アン様式のハイボーイローボーイなどが流行しました。

 

 

 

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ウィンザーチェア

ウィンザーチェア出典:smow.com

 

 

ウィンザーチェア(英語:Windsor chair)は、17世紀後半からイギリスで製作され始めた椅子です。

 

 

当時は地方の上流階級の邸宅や食堂などで使用されていましたが、やがて旅館やオフィスや中流階級の一般家庭にも浸透していき、流行しました。

 

 

 

1720年代にはアメリカへ渡り、簡素で実用的な椅子として大量生産されました。

ウィンザーチェア出典:smow.com

▲1780年代のアメリカ議会の様子を描いた絵。ウィンザーチェアに腰掛ける政治家たち。

 

 

現在、『アメリカで最も有名であり、長い期間使用されているチェア』はこのウィンザーチェアです。

 

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
日本では1951年ごろから長野県の松本市でウィンザーチェアが作られ始め、今では代表的な産地になっていますにゃあ。このチェアの製造で『蒸気で木を曲げる木工技術(曲木:まげき)』を習得し、松本市は曲木を得意とする日本屈指の家具産地へと発展したんだにゃあ!

 

 

ハイボーイ、ローボーイ

ハイボーイ トールボーイ出典:Britannica /ハイボーイ

 

ローボーイ

出典:Pinterest /ローボーイ

 

 

ハイボーイローボーイとは、見た目の通りで背の高い脚付き収納がハイボーイ背の低い脚付き収納がローボーイと呼ばれます。

 

 

18世紀以後に流行した収納の俗称で、ハイボーイはダブルチェストチェスト・オン・チェストとも呼ばれます。

 

 

 

ハイボーイは下半分が化粧テーブル、上半分が整理簞笥になっていて、最上端は装飾が付いており、脚は湾曲したカブリオールレッグのデザインが主流です。

 

 

 

 

使用される木材はウォールナットが主流ですが、マホガニーメイプルなど、アメリカ国内で伐採される様々な木材を利用して製作されていました。

 

 

 

 

ちなみにクイーン・アン様式ではトールボーイと呼ばれていた家具が登場しましたが、デザインに違いは見られるものの基本的にはハイボーイと同じものです。

 

 

 

また、見たまんまですがローボーイはハイボーイの上半分が無いようなもので、大小様々なサイズがありました。

 

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
この家具、なんでボーイ?って思いませんかにゃ?この語源はフランス語で木材という意味の『bois』(= wood)をアメリカ人が『boy』(男の子)と間違えたという説が有力なんですにゃあ。

 

 

フェデラル様式(連邦様式)

フェデラル様式出典:Period Homes

 

 

フェデラル様式(連邦様式)とは、18世紀後半にアメリカにおいて連邦制度(フェデラル制度)が成立した時代に流行した様式です。

 

 

 

18世紀前半のジョージアン様式をベースとした左右対称のシンメトリーな設計に、古代ローマやギリシャなどの優雅な装飾が施され、決して派手ではないですが風格ある堂々とした佇まいが特徴です。

 

 

 

代表的な建造物として最もよく挙げられるのが、アメリカのホワイトハウスです。

ホワイトハウス 出典:Old Town Trolley Tours /ホワイトハウス

 

ホワイトハウス 大統領執務室

出典:Oriental Review /ホワイトハウス 大統領執務室

 

 

水平で規律正しいシンプルな形状の屋根イオニア式オーダー重厚感のある装飾が施された玄関ポーチなどもこの様式の特徴です。

 

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
大統領の執務室は、大統領が好みに合わせて自由に新しい家具やカーテン、壁紙やカーペットまでを選ぶことができるんだにゃ。絵画やオブジェとかの美術品は、ホワイトハウスにあるコレクションから選ぶか、大統領任期の間、美術館から借りることもできるんにゃよ。

 

 

フェデラル様式の住宅

フェデラル様式 住宅出典:HGTV

 

フェデラル様式 エントランス 外壁出典:Porch

 

 

フェデラル様式アメリカ独立後の様式ということもあり、市民の感情としては

 

植民地時代の建築様式を切り離して、自分たちだけのスタイルを確立したい!

 

という変化を求めるものでした。

 

 

 

フェデラル様式の住宅はシンメトリーであることや、基本的なレイアウトコロニアル様式と同じですが、より華やかに変化します。

 

 

たとえば、鉄の装飾フェンスアーチ型の窓精巧なモールディングが組み込まれました。

フェデラル様式 エントランス 玄関 外壁出典:Brown stoner

 

フェデラル様式 玄関 イオニア式 オーダー出典:Brown stoner

▲ホワイトハウスと同じイオニア式オーダーを玄関装飾として使用。周囲もモールディングで装飾。

 

 

 

また、外壁は植民地時代の家でよく見られる下見板張りではなくレンガが好まれました。

 

現在では、このフェデラル様式の建物が日本でも人気であり、輸入住宅としても需要が高まっています。

 

 

 

フェデラル様式の家具

フェデラル様式 家具

 

 

 

フェデラル様式の家具の特徴は、直線的でエレガントな美しさを備えたデザインにあります。

 

 

椅子の背は身体に合わせた曲面がつけられ、脚先は獣足形の真鍮(しんちゅう)製爪飾りで覆われる場合もありました。

フェデラル様式 ファイフ チェア出典:THE MET

▲スコットランドの家具職人ダンカン・ファイフによる『Side chair』(1791–1818)

 

 

 

この爪飾りは金色であることが多いのですが、金物装飾は真鍮の鋳造か銅に金箔を施したものが使用されました。

 

 

欧州様式とは異なる独自の特徴には、比較的控えめの装飾機能性の重視カブリオールレッグの放棄等があります。

 

 

 

 

家具には彫刻が施されたほか、装飾には

インレイ(象嵌)マルケトリー(寄木細工)などが施されました。

 

 

 

■インレイ(inlay)とは日本語では象嵌(ぞうがん)と呼ばれ

『一つの素材に異質の素材を嵌め込む』技法

 

■マルケトリー(Marquetry)象嵌の一種

『象嵌で花や鳥などの緻密な模様を描く』技法。

 

木の表面に違う色の木を嵌め込んで模様を作る「寄木細工」のこと。

 

16世紀にイタリアで生まれ、17世紀にフランスで花開き

高級家具に施す装飾の代表的な手法へと昇華した。

 

 

 

フェデラル様式 象嵌出典:Christie’s

ニューイングランド地方で制作されたサイドボード(1800〜1815年)緻密なマルケトリーが施されている。

 

 

 

家具材料はオークウォールナットマホガニー等のほか、布、革、ガラス、真鍮、銅等が用いられました。

 

 

 

ダンカン・ファイフ

ダンカン・ファイフ 家具出典:Carswell Rush Berlin

▲ダンカン・ファイフによる『Card table』(1815−1825年)。グリフィンと呼ばれるワシの頭とライオンの体を持つ神話上の獣の頭で天板を支える構造になっている。

 

 

フェデラル様式を代表する家具職人は、スコットランド出身のダンカン・ファイフです。

 

 

彼は1792年にニューヨークに店舗兼工房を構えて、最上流家庭向けの家具製作を行いました。

 

 

 

優美な古典意匠上質のマホガニー材等を使った精巧無比の製品により、ファイフは一躍有名家具作家となります。

 

フェデラル様式 ファイフ デスク出典:Incollect

▲ダンカンファイフによる『Drop-Leaf Dining Table』(1820年)。彫刻が施されたマホガニー材を折りたたみ式の天板と脚部に、脚先とキャスターには真鍮が使用されている。

 

 

 

海外の王族や富裕層からも注文が入るほど名声は広まり、大量に輸出されるファイフの家具は入手困難

 

 

ファイフのコレクションはニューヨークのメトロポリタン美術館にも展示されました。

 

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
ダンカン・ファイフの家具工房には、彫刻家が100名以上働いていたそうなんにゃ!とっても緻密なデザインだからプロの彫刻家が居ないと作れなかったんにゃね。たくさん輸出もしなきゃですしにゃ。

 

 

シェーカー様式(シェイカー様式)

シェーカー様式 出典:reddit

▲1787年から1947年までニューヨークに存在していたシェーカー・コミュニティーで使用されていた部屋の再現。数人の女性たちでシェアされていた。(メトロポリタン美術館)

 

 

シェーカー様式とは、18世紀後半から19世紀後半にかけて、イギリスからアメリカに移住したシェーカー教徒によって確立された、とにかく『シンプルで質素』がモットーの建築・家具の様式です。

 

 

 

シェーカー教(Shaker)とは、キリスト教の諸教派であるプロテスタントの一派です。

1774 年、9人のシェーカーが、信仰の自由を求めイギリスからアメリカに渡り、シェーカー教団を発展させました。

 

 

 

『独身主義、共同生活、男女平等、禁欲、懺悔、勤勉、質素』が、高い精神性を保てると信じていた宗教団体で、酪農品や家具を含む木製品などを販売して生計をたてていました。

 

 

 

シェーカー教徒は、1830年代の最盛期には6000人ほどの教徒がいましたが、20世紀にはほぼ消滅しました。

 

 

シェーカー教徒たちは、集会で震えるようなダンスをすることからシェーカー(Shaker)という名がつきました。

シェーカー教 Shaker dance出典:JSTOR Daily

▲集会で行われたシェーカーダンス。腕を突き出した奇妙な踊りは建物全体を揺らした。

 

 

禁欲的で厳格な戒律を持ち、自給自足による共同生活と装飾性を排した簡素な暮らしをしていたシェーカー教徒の生活スタイルは、シェーカー様式の家具デザインにそのまま反映されています。

 

 

シェーカー様式の家具には直線が多用され、構造は単純かつシンプル実用的な機能性が特徴です。

 

 

家具の表面仕上げには、丹念に磨かれた素地仕上げ(素材そのものの色味や手触りを残した仕上げ)が用いられており、これらの家具は世界的に高い評価を受けています。

シェーカー様式 ワークテーブル出典:Metropolitan museum of art

▲シンプルなシェーカー様式のサイドテーブル『Work table』

 

 

シェーカー様式 ラダーバック出典:Dezeen

▲材料を切り詰めてシンプルな造形としたシェーカー様式の椅子

 

 

シェーカー様式の椅子には、はしご状の背を持つラダーバックのデザインが多く、その飾り気の無いデザインは現在でも評価が高く、多くの愛好家がいます。

 

 

 

スパニッシュ・ミッション様式

ミッション スパニッシュ出典:THE LOCAL PROJECT

 

 

スパニッシュ・ミッション様式は、スペイン南部アンダルシア地方で発祥した建築といわれています。

 

 

この様式はスペイン式のコロニアル様式のひとつで、アメリカ先住民族の建築様式を取り入れ独自の発展を遂げました。

 

 

 

鉄道の駅舎などに採用されことが契機となって一挙に全米に広がり、アメリカ南西部を中心に高い人気を集めています。

 

スパニッシュ ミッション出典:The Design Files

 

 

 

スパニッシュ・ミッション様式は、クリーム色の外壁に赤いスペイン瓦が印象的なスタイルです。

 

 

玄関扉の側には採光用側窓が多く用いられます。

 

 

 

屋根の勾配は比較的ゆるく庇が張り出していることもあります。

 

スパニッシュ ミッション スタイル出典:Pinterest

 

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
スパニッシュ・ミッション様式は、スペインのキリスト教徒達によって19世紀後半にもたらされたんだにゃあ。ただ単に『ミッション様式』と呼ばれることもあるにゃ!

 

 

 

 

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お疲れ様でした!

 

ここまで読んで頂きありがとうございます。

 

 

アメリカの様式について、分かりにくい点やお気づきのことがあれば

 

ぜひ、メールでご連絡ください。

 

 

では、次回もお楽しみに!

 

 

 

 

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