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平織・綾織・朱子織の違いとは?カーテンと織機の種類も画像で解説【カーテン②】

ドビー織機

 

どうも、しけたむです!

この記事では

  • 「カーテンの種類について画像を見て確認したい。」
  • 「織物の三原組織と織機の種類を理解したい。」

とお悩みの皆様に向けて、

織物の三原組織、カーテンと織機の種類について画像で解説します。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
織物の三原組織も織機の種類もテキストの文字だけだと完全に理解はできませんにゃ!ここではひとつひとつ画像を見ながらイメージを頭に叩き込んでってほしいですにゃー

 

 

織物の三原(さんげん)組織とは?

織物

 

カーテンなどに用いられるファブリック(生地や織物、またはそれらを使った製品のこと)には、糸を用いる織物(おりもの)編物(あみもの)と、糸を用いない不織布(ふしょくふ)フェルトなどの種類があります。

 

カーテンに用いられるファブリック

■糸を用いる

・織物

・編物

■糸を用いない

・不織布

・フェルト

 

ここでは、この中の織物について『織物の三原(さんげん)組織』と呼ばれる平織(ひらおり)綾織(あやおり)朱子織(しゅすおり)の3つの織り方をご紹介します。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
ちなみに織物は、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を一定の規則で交差させてきつく織っていて、伸縮性が弱い繊維製品のことにゃ。

編物は、経糸と緯糸ってゆう概念が無くて、ループを作りながらゆるーく編んでゆく伸縮性の強い繊維製品のことですにゃあ!

 

平織(ひらおり)

平織 Plain weave出典:Britannica

 

平織(ひらおり)とは、原則として経糸(たていと)と緯糸(よこいと)が1本ごとに交差する最も基本的な織組織のことです。

平織 Plain weave出典:Wikimedia commons

 

できあがった模様が左右対称になり、丈夫で摩擦に強く、織り方も簡単なため、さまざまな織物に広く利用されています。

 

主な平織の織物にはギンガム、オックスフォード、ボイル(後述)オーガンジー(後述)、シャンブレー、帆布(はんぷ)、ガーゼや浴衣(ゆかた)などがあります。

 

綾織(あやおり)

綾織 Twill出典:Pottery Barn

 

綾織(あやおり)とは、縦糸または緯糸が布面に斜めに連続し、畝(うね)模様をつくる織り方のことです。

綾織 斜文織出典:Apperel-Shine.blog

▲糸の交差する点が斜めに連続して見えることから斜文織(しゃもんおり)とも呼ばれる。

 

平織に比べると摩擦に弱く強度に欠けるというのがデメリットですが、布地の質感は柔らかく、伸縮性に優れ、シワがよりにくい等のメリットがあります。

 

代表的な織物ではデニム、ツイード、ヘリンボーン、メルトン、フランネルなどが有名です。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
ジーンズやシャツ、ジャケットなどの生地でお馴染みですにゃあー

 

朱子織、繻子織(しゅすおり)

サテン 朱子織出典:ノムラテーラー

 

朱子織、繻子織(しゅすおり)とは、経糸と緯糸の交差点が少なく、糸の浮きが多い織り方で「サテン」という呼び方でも有名です。

 

糸の交差点が少ないゆえに摩擦に弱く強度に欠けますが、美しい光沢と滑らかな触り心地が特徴です。

朱子織り出典:Apperel-Shine.blog

▲糸の交差点が少ない朱子織。「繻子織」と表記されることもある。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
カーテン生地につかうと、高級感のある素敵なドレープカーテン(後述)になりますにゃ!

 

織機の種類

 

織機(しょっき、おりき)とは、糸を織物へと織りあげる機械のことです。

 

その歴史は古く、中国では紀元前後に提花機(ていかき)、または花機(はなはた)とよばれる特殊な織機で絹などの繊維製品を織って世界へ輸出していました。

日本へは奈良時代に輸入され、桃山時代には京都の西陣(にしじん)で盛んに織られました。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
織りの技術は古くから農耕民や牧畜民によって伝承されてきたもので、密度の高い織物を効率よく織り上げるには、織機の使用が不可欠だったんですにゃー

 

タペット織機

 

織物を織り上げる織機には、最も単純なタペット織機(しょっき)があります。

タペット織機は、タペット織機カム(回転することにより運動の方向を変える装置)とタペット(カムに接触して、その運動を伝える装置)とヘルド(経糸を上下に開きわけ、織物の組織や模様に合わせて緯糸が通る隙間をつくる装置)の開口運動をさせる方式で、織機の中でも最も簡単で、安く、高速化しやすい機構です。

 

織物の三原組織の大部分の織物がこのタペット織機で織ることができます。

タペット織機出典:コトバンク

 

ジャガード織機

ジャガード織機出典:Wikimedia Commons

 

ジャカード織機(しょっき)とは、1801年にフランスの発明家ジョゼフ・マリー・ジャカール(ジャカード)によって発明された自動織機です。

 

パンチカード、または紋紙(もんがみ)と呼ばれる厚紙でできた穴を開けたカードを使用する織機で、パンチカードの穴の有無に従って上下する金属針とシャフトを連動させてシャフトを個別に上下させて、穴によって指示された経糸だけを引き上げて緯糸を通し、パンチカードのパターン通りの模様を織ります。

 

それまでは複雑な柄や模様の織物は非常に手間がかかりましたが、パンチカードによって制御することで格段に簡単になったという点で革命的な織機でした。

初めは人力でしたが、19世紀半ばからは蒸気機関が用いられるようになりました。

 

▼現代のジャガード織機▼

 

ナンタルカ
ナンタルカ
ジャカード織機は操作がとっても複雑だったから、簡単なパターンの模様の場合はその後誕生するドビー織機が使われるようになったんですにゃ。

 

ドビー織機

ドビー織機出典:細田義昭織布工場

 

ドビー織機(しょっき)とは、ドビー装置と呼ばれる経糸を上下する開口装置を調整する機械が付いている織機のことで、1843年に誕生しました。

 

ジャガード織機に比べるとデザインの自由度は劣りますが、チェック柄やストライプ柄などのようなリピート性のある単純な柄を織ることが得意で、生産効率がジャガード織機に比べて高いという特徴があります。

 

現在では電子制御のドビー織機も開発され、パネル操作ですぐに織り方を変更できるなど1台でさまざまな織り方に対応することができます。

 

▼現代のドビー織機▼

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
無地や比較的単純な柄のカーテンはドビー織機で、複雑な色柄のカーテンはジャガード織機で織られることが多いですにゃー

 

カーテンの種類

ドレープカーテン

ドレープカーテン 種類出典:WARDROBE

 

ドレープカーテンとは厚地の生地で仕立てたカーテンのことで、「厚地カーテン」と呼ばれることもあります。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
「ドレープ(drape)」というのは、「布の重さで自然に垂れ下がってできたヒダ」という意味で、それが厚地の生地を使ったカーテンのことを総じてドレープカーテンと呼ぶようになったんですにゃ!

 

ドレープカーテンは、生地の厚さから遮光性、吸音性、断熱性、遮蔽(しゃへい)性などの機能を持っています。

ドレープカーテン 遮光出典:JUST CURTAIN

▲一般社団法人日本インテリア協会(NIF)の基準では、遮光率が99.4%以上の生地を遮光カーテンと呼び、遮光1級が最も遮光性能が高い。

 

またドレープカーテンは室内装飾としての機能も持ち、サイズ、カラー、生地、柄や模様などの装飾デザイン、ドレープの大きさやプリーツ(ヒダ)の数などによって、室内の雰囲気を大きく変えることができます。

ドレープカーテン出典:MARTIN CLEANS

▲カーテンのサイズ、カラー、柄、各種装飾の有り無しによって大きく雰囲気を変えることができる。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
特殊な繊維を使用したり加工を施したりすることで、防炎カーテンにして炎の燃え広がりを抑えることもできますにゃあー

 

シアーカーテン

シアーカーテン出典:Homezakka

 

シアーカーテンとは、厚手の布地でつくられるドレープカーテンに対し、透過性のある薄手の生地を用いてつくられたカーテンの総称のことです。

 

編機で編まれたレースカーテンと、織機で織られたボイルオーガンジーを合わせて「シアーカーテン」と呼びます。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
薄手で透けているカーテンのことを「レースカーテン」ってまとめて呼んでる人が多いかもにゃけど、編機で編まれたレースを使った透過性のあるカーテンがレースカーテンで、織機で織られた透過性のあるカーテンはボイルとオーガンジーにゃ。シアーカーテンはこれらの総称のことなんですにゃー

 

レースカーテン

 

レースカーテンとは編機で編まれたレース(※)を使った透過性のあるカーテンのことで、「ラッセルレース」と「機能レース(機能性レースカーテン )」に大別されます。

 

※レースとは

1本、または複数の糸を編んで、透過性のある模様を布・生地状にしたものの総称。

糸を密集させたり散在させたりすることで表面に凸凹とした変化を持たせ、模様を浮き出している。

華やかさや高級感が生まれるため、カーテンだけでなく、衣料品やウェディングドレスなどにも好んで使用される。

 

また、ラッセルレースとは糸を経(たて)に編んで作るレースのことです。

昭和初期から「レースカーテン」という名称で親しまれてきたシアーカーテンで、花や植物などのモチーフが多く、ちょっぴりノスタルジックでクラシックな雰囲気を持つエレガントなデザインが特徴的です。

ラッセルレース カーテン出典:楽天市場

▲レースカーテンでは最も主流のラッセルレース。さまざまなバリエーションがあり、ビンテージ、レトロ、エレガントなどさまざまなインテリア空間を演出することができる。

 

また、レースに刺繍加工を施して作るエンブロイダリーレースを使用したカーテンも人気の高いレースカーテンのひとつです。

エンブロイダリー 刺繍出典:インテリアショップワークス

▲裾のみに刺繍を施したエレガントなエンブロイダリーレースカーテン。風にゆらぐと華やかさが強調され、視るものを愉しませてくれる。

 

機能レース(機能性レースカーテン )とは、UVカット遮熱消臭、外から見えにくくしたマジックミラーなどの機能性を持った特殊な糸を編み込んだレースカーテンの総称です。

 

部屋側には消臭機能のある糸や抗菌の糸を編み込んで空気をきれいにしたり、窓側には光沢のある糸を使って光を乱反射することでマジックミラーの機能を付与することができます。

ミラーレースカーテン 出典:Bellemaison

▲マジックミラーカーテンは室内からは外が見えるけれど・・・

 

マジックミラー カーテン出典:Bellemaison

▲室外からは室内が見えにくくなっている。まるでドレープカーテンようだが、夜間になるとマジックミラー効果が弱くなり室内が見えてしまうので注意!

 

ナンタルカ
ナンタルカ
ちなみに英語圏では「sheer curtain(シアーカーテン)」と「lace curtain(レースカーテン)」は別物なんにゃ。「sheer」は「透き通るほど薄い(生地)」という意味でボイル、オーガンジーとかが「sheer」に当てはまるにゃ。「lace」は「編む」という意味で、ラッセルレースや機能レースは編んで作られているものが多いということで「レースカーテン」とまとめて呼ばれるようになったと考えられているんですにゃー

 

ボイル

ボイル レースカーテン 出典:パーフェクトスペースカーテン館

 

ボイルとは極細の糸を平織で織ったシンプルな生地のことで、無地のレースカーテンで最も広く流通しているシンプルなタイプです。

薄手で通気性が良く、リネンのようなシャリ感があるのでカーテンの生地に適した性質を持っています。

 

ボイルに刺繍を施したり、プリントでさまざまな柄や色をつけることもできます。

ボイル レースカーテン 出典:Bellmaison

▲ボイルのレースカーテンにボタニカル柄をプリントしたもの。バリエーションは多種多様。

 

ボイルに使われる素材によって質感や性質に違いが出て、綿(コットン)を使用したコットンボイルやリネンを使用したリネンボイルなどの種類があります。

 

オーガンジー

オーガンジー出典:VENIRC

 

オーガンジーとは、基本的にはボイルと同じく平織で織られた生地のことですが、糸がボイルよりも細く繊細なテキスタイルです。

光にあたるとキラキラと輝く美しい見た目のオーガンジーは、カーテン生地だけではなくウェディングヴェールや、ドレス素材にも使用されています。

 

ボイルと同様に刺繍やプリントを施すことができ、トルコ製のオーガンジーは色柄が豊富で人気があります。

トルコ 刺繍 オーガンジー出典:楽天市場

▲刺繍が施されたトルコ製のオーガンジー。毛のように見えるラメがキラキラと光る。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
生地にハリがあってソフトな光沢感が特徴のオーガンジーは、ナチュラルテイストのお部屋はもちろん、エスニック、モダン、北欧、ミニマル、どんな空間にもラグジュアリー感を添えてくれますにゃ!

 

ケースメント

ケースメント 出典:インテリアショップワークス

 

ケースメントとは、ドレープカーテンとシアーカーテンのちょうど中間的な存在のカーテンで、適度な透過性と遮蔽製を兼ね備えています。

 

昼間はシアーカーテンのように光を透し、夜間はケースメントの生地が持つボリューム感と美しさなどからドレープカーテン のような存在感があります。

ケースメント出典:ララカーテン

▲ケースメントの素材や柄はさまざま。防炎などの機能性をもたせたものもある。

 

ナンタルカ
ナンタルカ
夜はケースメントだけだと外から室内の様子が透けてしまうから、1枚で掛ける場合はプライバシーの心配の少ない場所か、マンションとかの高層階がおすすめですにゃー

 

 

 

お疲れ様でした。

ここまで読んで頂きありがとうございます。

わからないことや分かりにくい箇所があれば、ぜひお問い合わせよりご連絡ください。

 

次回もお楽しみに!

 

ナンタルカ
ナンタルカ
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▼次回、カーテンの部品①はこちらから!▼

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