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【中世の様式・前編】ビザンチン文化、イスラム文化の建築や装飾、様式について画像で解説します【世界のインテリアの歴史②−1】

アヤソフィア ハギア・ソフィア

 

 

こんにちは、しけたむです!

 

この記事では

 

 

  • 「東ヨーロッパから西アジアにかけてのオリエンタルな雰囲気のインテリアや建築に興味がある。」
  • 「ビザンチン文化、イスラム文化と聞いても、まったくピンとこない。宗教ですか?」

 

 

という皆様へ向けて

 

ローマ帝国分裂後の世界のインテリアについて画像付きで解説していきます。

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
ビザンチン文化からイスラム文化は必出項目ではありませんが、確実に試験突破するため、そしてコーディネーターとしては絶対に抑えておきたいにゃ!

 

 

 

 

 

ビザンチン文化の特徴

出典:Smithsonian Magazine

▲トルコ共和国のイスタンブールにあるモスク『ハギア・ソフィア(アヤソフィア)大聖堂』

 

 

4世期末の395年、キリスト教を採用した強大なローマ帝国は東西に分裂(※)し、東ローマ帝国西ローマ帝国が誕生しました。

(※ゲルマン人という北ヨーロッパから来た民族が、フン族という中国方面から来た強敵に追われてローマ帝国の領土内に逃げ込んできて大混乱に陥った為。『ゲルマン人の大移動』

ゲルマン人 西ローマ帝国出典:旅をする記

▲分裂したローマ帝国は西ローマ帝国と東ローマ帝国に分裂。それぞれの位置は大体このあたり。

 

 

その後、東ローマ帝国ビザンチン帝国とも呼ばれ、ササン朝ペルシャなど西アジアの文化をどんどん取り入れて、独特なビザンチン文化を形成しました。

 

 

▼分裂までのローマ帝国はこちらの記事にて▼

古代ローマ コロッセウム コロッセオ
【古代の様式・後編】ローマ文化の建築や装飾の特徴とは?これだけ読めば余裕でマスター【世界のインテリアの歴史①−2】この記事ではローマ文化の建築や装飾などの特徴について画像でわかりやすく解説しています。古代ギリシャから継承した建築技術を昇華し、古典様式としてその後の建築や美術に大きな影響を与えた文化について詳しく学習しましょう。...

 

 

ペンデンティブドーム

ペンデンティブドーム出典:Hubpages

▲6世期に完成したトルコの『ハギア・ソフィア(アヤソフィア)大聖堂』のペンデンティブドーム

 

 

ビザンチン文化の建築の特徴は、なんと言ってもペンデンティブドームです。

 

 

 

ペンデンティブは日本語では穹隅(きゅうぐう)と呼ばれ、大きなドームの上に小さなドームが乗っているかのような見た目の建築で使用される構造のことです。

 

 

 

 

球形のドームを正方形の部屋の上に置いたりするために必要な建築構造で、ペンデンティブは下の大きなドームの球面の三角形状の部分を指します。

ペンデンティブドーム出典:Greelane

▲ペンデンティブは上の小さなドームを支えている下のドームの球面の三角形状の部分

 

 

ペンデンティブドームは、上部のドームの重量を下部のドームの先細りになっている部分から四方の柱へ加重を分散させることによって大空間を可能にしています

ペンデンティブドーム出典:HLAB /ペンデンティブドーム

 

ドームの足元には、ほとんど垂直加重のみしかかからないため、開口部が多く設置でき、内部に光を取り入れることができるとされています。

 

 

 

代表的な建築は、トルコのイスタンブールにあるハギア・ソフィア(アヤソフィア)大聖堂』(532年建築)です。

アヤソフィア ペンデンティブドーム出典:Arkeofili

▲ハギア・ソフィア大聖堂のペンデンティブドーム。この斬新な構造の強度は実は不十分で、地震によるドームの崩落、外部からの補強追加など完成当時とは異なる見た目となってしまっている。

 

 

ハギア・ソフィア大聖堂ドームのある建造物として世界最大級の規模を誇るモスク(イスラム教の礼拝堂)で、1985年に「イスタンブール歴史地区」として世界遺産(文化遺産)に登録されたビザンチン建築の最高傑作と称されています。

 

 

 

 

もともとは4世紀に建立されたキリスト教の聖堂でしたが、オスマン帝国の征服後にイスラム教のモスクとして改修され、壁に描かれていたイエス・キリストなどのキリスト教に関わる装飾は漆喰で塗りつぶされるなど隠されてしまいました。

 

 

 

 

 

 

イタリアのヴェネツィアにあるサン・マルコ寺院もペンデンティブドームを有するビザンチン建築を代表する建築です。

イタリア サンマルコ寺院出典:Pokke 

▲計5つのドームを有するサン・マルコ寺院の外観。多くの彫刻が施されているファサードは後世に増築された。

 

 

サン・マルコ寺院 は、ヴェネツィアで最も有名な大聖堂です。

 

 

 

ヴェネツィアの商人が828年にアレキサンドリア(エジプト)から持ち帰った聖マルコ(※)の遺体(聖遺骸)を祀るために建設されました。

(※聖マルコとはキリストの十二弟子を助けた人物として知られていて、聖マルコのようにキリストに関わる人物の遺体や遺品は、聖遺骸(聖遺物)として崇敬の対象となっています。)

 

 

 

建設と焼失を繰り返したサン・マルコ寺院でしたが、現存する建物は1063年頃に起工し1090年頃に完成されたもので、その後900年にわたって建て増しや改修が行われて現在に至ります。

Basilica di San Marco出典:Pinterest 

▲サン・マルコ寺院のペンデンティブドームや壁面は、金色のモザイクタイルで覆われている

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
サン・マルコ寺院の工事開始は11世紀ですでに時代はロマネスクだったんにゃけど、あえて500年も前に流行したビザンチンの建築様式が採用されて建てられたんだにゃ〜

 

 

教会建築の建築形式(プラン)

 

 

東西に分裂したローマ帝国は、東ローマ帝国と西ローマ帝国でそれぞれ教会建築を発展させました。

 

 

東ローマ帝国では、集中式と呼ばれる正方形円形ギリシャ十字形の平面形状をした教会建築が多く、

西ローマ帝国では、バシリカ式と呼ばれる入り口から奥に長い長方形ラテン十字形の平面形状をした教会建築が多く建築されました。

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
ギリシャ十字形とラテン十字形は聞き慣れないと思いますが、こんなカタチしていますにゃ!

 

ギリシャ十字 ラテン十字出典:旅をする記

▲ラテン十字は長い部分が入り口側(西側)、短い部分が祭壇側(東側)となる

 

 

東ローマ帝国の集中式教会

 

 

東ローマ帝国(ビザンチン帝国)の教会建築には正方形や円形、ギリシャ十字形の平面形状を基本とする集中式と呼ばれる建築形式が多く採用されました。

 

 

 

祭壇の近くに信者たちが集まっている(集中している)形式です。

 

集中式 教会堂 ギリシャ十字形出典:旅をする記

 

集中式の教会建築はバシリカ式の教会建築と比べて古くから造られていて、古代ローマの円形神殿がモデルとなっています。

古代ローマ 円形神殿 集中式出典:Budget Places.com

▲イタリアにある『ヘラクレス・ウィクトール神殿』は紀元前2世紀頃、古代ローマ時代に建てられた円形神殿。12世紀になると、教会として転用された。

 

 

バシリカ式は「手前から奥へ」という奥まで長く歩かせる水平構成ですが、集中式は地面から空へという垂直構成のため、ドームが多用されるという違いがあります。

 

 

 

イスタンブールにあるハギア・ソフィア(アヤソフィア)大聖堂をはじめ、ビザンチン建築の多くは集中式プランが採用されています。

ハギア・ソフィア大聖堂出典:旅をする記

▲ハギア・ソフィア(アヤソフィア)大聖堂は集中式プランの典型

 

集中式 ハギアソフィア出典:Flicker

ハギア・ソフィア(アヤソフィア)大聖堂の立面図と正方形となっている平面図

 

 

 

ヴェネチアのサン・マルコ寺院は、ギリシャ十字形を使用した集中式プランが採用されています。

サン・マルコ寺院 ギリシャ十字形出典:Miniatur Wunderland

▲サン・マルコ寺院の西側ファサード。5つのドームが十字に並んでいるのが分かる。この西側ファサードは、サン・マルコ寺院の完成後に増改築して付け足されている為、寺院中央がビサンチン建築ファサードはロマネスク建築となっている。

 

サンマルコ寺院 平面図 集中式出典:MIT

▲サン・マルコ寺院の平面図。寺院中央はドームを中心にギリシャ十字形となっている。図面下側が西側ファサードであり、後に増改築で付け足されれているのが分かる。

 

 

 

西ローマ帝国のバシリカ式教会

 

 

いっぽう、西ローマ帝国の教会建築には入り口から奥に向かって長い長方形、ラテン十字形の平面形状を基本とするバシリカ式と呼ばれる建築形式が多く採用されました。

 

 

 

 

キリスト教の教会では祭壇のあるアプス(※)を東に置くため、入り口は必ず西となり、東西に長い平面形状となります。

(※アプスとは教会の最も奥にある半円形、多角形に窪んでいるスペースのことで、祭壇や司教座が置かれました。)

バシリカ式 教会建築出典:旅をする記

 

 

バシリカ式とは、古代ローマの集会場である『バシリカ』の特徴を継承した長方形の平面形状を持つ教会建築です。

バシリカ アエミリア出典:ermakevagus

▲古代ローマの集会場『バシリカ・アエミリア』の想像図。紀元前34年にローマに建設された。

 

 

 

バシリカ式の教会建築は、中央通路である『身廊(しんろう)』の両側に、太く大きな柱である『列柱(れっちゅう)』が立てられ、列柱の外側に『側廊(そくろう)』、正面奥に祭壇の置かれている半円形に窪んだ『アピス(後陣とも)』を持つ平面構成となっています。

バシリカ式 教会 身廊出典:Augustine of Canterbury

▲身廊の上部天井は一段高くなっている事が多い。4世紀頃建設されたローマの『サン・ジョバンニ・イン・ラテラノ大聖堂』

 

 

バシリカ式の平面形状は、後に交差廊(身廊と袖廊が十字架のように交差している廊下)を加え、東西に細長い十字形である『ラテン十字形』を基本とする形式が多く造られるようになりました。

バシリカ式 教会

出典:旅をする記

 

 

後の時代、ロマネスク建築、ゴシック建築やルネサンス建築でも、多くの教会堂の基本構成はバシリカ式です。

シャルトル大聖堂 バシリカ式出典:ThoughtCo

▲フランスのシャルトルにある『シャルトル大聖堂』(12世紀創建)

 

ドゥオモ ミラノ出典:Duomo milano

▲イタリアのミラノにある『ミラノ大聖堂(ドゥオモ)』(16世紀創建)

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
中世に建てられた教会建築は、ほとんどがこの東西に長く伸びるバシリカ式が採用されていましたんにゃ!神様のいる場所を奥にすることで、荘厳で神秘的な雰囲気を出す狙いがあるんにゃー

 

 

モザイク装飾

モザイク ビザンチン ハギアソフィア出典:Medium

▲イスタンブールのアヤソフィアにあるモザイク画『デイシス(嘆願)』(1260年頃)

 

 

モザイクとは、小片を寄せ合わせ埋め込んで、絵や模様を表現する装飾美術の技法のことです。

 

 

 

石、陶磁器、ガラス、貝殻、木などが使用され、建築物の床や壁面、あるいは工芸品の装飾のために施されました。

 

 

 

モザイクの技法を使用して絵画を描くことは、紀元前4世紀頃から見られました。

ポンペイ モザイク出典:World History Encyclopedia

▲古代ローマ時代のポンペイから出土した『Cave canem”(犬に注意)』と書かれたモザイク

 

 

宮殿やヴィラ(別荘)の床面を飾るモザイクは北アフリカを含む地中海沿岸部全域で流行し、4世紀末にはキリスト教徒が建築したバシリカ(教会堂)で、床や壁面の装飾にモザイクが使用されました。

 

 

 

キリスト教のモザイク装飾の最も偉大なものは東ローマ帝国の時代に花開き、首都コンスタンティノポリスをはじめ、イタリア支配の拠点ラヴェンナやシチリア島の領土でもモザイクの傑作が大聖堂を飾りました。

デイシス ディーシス モザイク アヤソフィア出典:smarthistory

▲イスタンブールのアヤソフィアにあるモザイク画『デイシス』(1260年頃)は、それまでのモザイク画に比べてキリストの顔が立体的に描かれているのが特徴。また南窓からはいる光を効果的に利用するような工夫が成されているなど、ビザンティン美術の最高傑作とされる。

 

デイシス ディーシス アヤソフィア
出典:Medium

▲『デイシス』の拡大図。南側の窓から入る光を受けて、キリストがそこに実在するかのように右側に影を落として描かれている。また光の反射を計算し、貝殻模様渦巻模様など場所によりモザイクの貼り方に変化を出している

 

 

特にイタリアのラヴェンナには「モザイクの首都」とも呼ばれるほど多くの遺産が残り、モザイクの研究や教育もさかんです。

モザイク ラヴェンナ サン・ヴィターレ聖堂出典:sheshegoes

▲ラヴェンナにあるサン・ヴィターレ聖堂』は、6世紀前半に建てられたビザンティン建築の聖堂。所狭しとモザイクで装飾されたアプス(後陣)。

 

 

▼モザイクについては前回の記事内でも紹介しています▼

古代ローマ コロッセウム コロッセオ
【古代の様式・後編】ローマ文化の建築や装飾の特徴とは?これだけ読めば余裕でマスター【世界のインテリアの歴史①−2】この記事ではローマ文化の建築や装飾などの特徴について画像でわかりやすく解説しています。古代ギリシャから継承した建築技術を昇華し、古典様式としてその後の建築や美術に大きな影響を与えた文化について詳しく学習しましょう。...

 

 

マクスミニアヌス(マクシミニアヌス)の司教座

マクスミニアヌスの司教座出典:Wikiwand

 

家具については象牙彫刻を施したマクスミニアヌスの司教座が有名で、6世紀頃に製作されました。

 

 

象牙で彫られたパネルが全体に取り付けられていて、内部は木製になっています。

 

 

当時の皇帝であるユスティニアヌス帝がラヴェンナのマクシミアヌス大司教に贈ったもので、儀式などの際に用いられました。

 

 

イスラム文化

イスラム イスラーム ムハンマド出典:France Culture

▲天使ジブリールから啓示を受けるムハンマド(14世紀,エディンバラ大学所蔵『集史』「預言者ムハンマド伝」載録の細密画)

 

 

7世紀にマホメットメッカ(サウジアラビア)で開いたイスラム教を理念とするイスラム(イスラーム)文化西アジア、北アフリカ、スペインなどで開花しました。

イスラム文化 範囲 地図出典:コトバンク

 

イスラムとはアラビア語で「神に帰依すること」を意味し、キリスト教は創始者であるイエス・キリストを「神の子」と神聖化しているのに対し、イスラム教は創始者であるムハンマドをただの人間と見なしています。

 

 

 

 

これはイスラム教が「神(アッラー)の前にはみな平等」という考えであり、イスラム建築では室内装飾などに人物などは描かれず、幾何学的な模様(アラベスク模様)などが発達しました。

レギスタン イスラム建築出典:Flickr

▲イスラム建築では人物は描かれず幾何学的な模様、植物モチーフなどが使用される。写真はウズベキスタンにある世界遺産『レギスタン』のモザイクタイル。

 

 

イスラム建築の特徴

ブルー・モスク イスラム建築出典:Flickr

▲トルコのイスタンブールにある世界遺産『スルタンアフメト・モスク(ブルー・モスク)』は「イスラム建築で最も美しいモスク」と評される。

 

 

イスラム建築(イスラーム建築)とは、7世紀から19世紀までの期間にイスラム文化圏で形成された建築を指しています。

 

 

 

約1200年にも渡る長い期間と、世界の半分と言ってもよいほどの地域を占めていて、イスラム文化の建築や装飾・意匠はイスラムを信奉する民族と同じほど多様性を持つと言っても過言ではありません。

 

 

 

 

イスラム建築は古代ローマやビザンチン、そして7世紀と8世紀にイスラム教徒が征服した他のすべての土地からの影響を受けています。

 

 

 

東からは中国やインドの建築からの影響も受けるなど、その範囲は非常に広大です。

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
インドにある有名なタージ・マハルは、イスラム文化にインドのヒンドゥー文化の影響を受けているので『インド・イスラーム文化』とも呼ばれるにゃ。

タージマハル出典:インドイスラム建築史/タージ・マハル

▲現在のインドの主要な宗教はヒンドゥー教だが、当時この地を支配していたムガール帝国はイスラム王朝だったため『タージ・マハル』もイスラム様式で建てられた。

 

 

広大な地域からの様々な影響により、イスラム建築は独特な建築と装飾を生み出しました。

 

 

 

 

またイスラム建築に共通する全般的な傾向としては『中庭』をもつ建築が多く、構造材料には古代から使用されている『日干し煉瓦』焼成煉瓦を、また仕上げ材料には漆喰タイルテラコッタが使用されました。

アルハンブラ宮殿 ライオン 中庭出典:Pinterest

▲アルハンブラ宮殿にある『ライオンの中庭』と鮮やかなテラコッタ焼きの屋根瓦

 

 

イスラム建築の開口部には、様々な形状のアーチをはじめ、ドームなどの曲面構造を駆使している例が多く見られます。

イラン シーラーズ ピンクモスク

▲イランのシーラーズにある『ナスィーロル・モルク・モスク(ピンク・モスク)』(1888年)の特徴的なアーチとドーム。

 

 

また、徹底した偶像崇拝否定の精神から、具象的な壁画や彫刻は普及せず、アラビア文字で綴ったコーラン(イスラム教の聖典)の一文抽象的な幾何学文様植物文様などを浮彫やモザイク、象眼などによって表現する平面的な装飾が発達したのも、大きな特徴です。

 

 

 

アラベスク

アラベスク モスク 幾何学出典:Flickr

▲モスクを装飾する幾何学模様と花の模様が組み合わせれたアラベスク

 

 

アラベスク(arabesque)は、モスク(イスラム教の礼拝堂)の壁面装飾などに見られるイスラム美術の一様式で、幾何学的模様や植物のツルや花をパターン化した装飾です。

 

 

 

西洋のキリスト教の教会にはイエス・キリストをはじめ多くの人物が描かれていますが、イスラムでは偶像崇拝が禁止されていたため特定の人物などは描かれず幾何学模様が発展し、美しいアラベスクがイスラム建築を彩りました。

 

 

 

 

アラベスク模様は、大きく分けて3つの種類があります。

 

『幾何学模様』・・・世界の秩序を支配する原理を表すもの。数学的なバランスがあり、可視的物質世界を超えて広がる無限のパターンを構成する。

 

『植物モチーフの模様』・・・生命および生命を生み出す女性を表現。

 

『カリグラフィー(アラビア書道)』・・・イスラム教の聖典コーランの内容がアラビア語で書かれたもの。

 

これら2つの種類の模様を組み合わせて使用されることもありました。

 

 

アルハンブラ宮殿出典:Pixabay

▲モスクに使用される幾何学的模様のアラベスク

 

アラベスク模様出典:123RF

▲植物モチーフの模様を使用した華やかなアラベスク

 

アルハンブラ宮殿出典:諸概念の迷宮

▲幾何学模様と植物モチーフの模様である花を組み合わせたアラベスク

 

アラベスク カリグラフィー 模様

出典:alaraby

▲アラビア語を模様として溶け込ませているカリグラフィー

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
カリグラフィーに描かれているアラビア語は模様よってはデザインとして溶け込ませ過ぎていて、アラビア人でも読めないことがあるらしいにゃw

 

 

アーチ

アーチ イスラム出典:My modern met

▲イランのイスファハンにあるモスク『シャイフ・ルトゥフッラー・モスク』の尖頭アーチ

 

 

イスラム建築には様々な形状のアーチが用いられました。

 

 

アーチとは建造物の窓や入り口、門や橋などで見かける弓形に曲がった梁(はり)のことです。

 

 

 

代表的なアーチには、

尖頭(せんとう)アーチ馬蹄形(ばていけい)アーチ多葉アーチなどがあります。

アーチ出典:goo辞書

 

 

イラン シーラーズ マスジェデ アーチ出典:Twitter

▲ピンク色のタイルが多用されていることから「ローズモスク」「ピンクモスク」とも呼ばれるイランのシーラーズにある『ナスィーロル・モルク・モスク』の美しい尖頭アーチ

 

 

アルハフェリア宮殿 イスラム アーチ出典:Wikimedia Commons

▲スペインにあるイスラム建築『アルハフェリア宮殿』多葉アーチ。丸く窪んだ部分を葉に見立てている。この多葉アーチは11の葉(窪み)があるので「11葉のアーチ」である。

 

馬蹄形アーチ 出典:saraiのブログ

▲スペインのセビリアにある宮殿『アルカサル』の馬蹄形アーチ。ディズニー映画『白雪姫』のモデルとなった城として有名。

 

 

▼アーチのはじまりについてはこちらの記事にて▼

古代ローマ コロッセウム コロッセオ
【古代の様式・後編】ローマ文化の建築や装飾の特徴とは?これだけ読めば余裕でマスター【世界のインテリアの歴史①−2】この記事ではローマ文化の建築や装飾などの特徴について画像でわかりやすく解説しています。古代ギリシャから継承した建築技術を昇華し、古典様式としてその後の建築や美術に大きな影響を与えた文化について詳しく学習しましょう。...

 

 

代表的なイスラム建築

アルハンブラ宮殿

スペイン アルハンブラ宮殿出典:トリドリ/アルハンブラ宮殿

▲アルハンブラ宮殿の中庭『アラヤネスのパティオ』

 

スペイン南部アンダルシア地方の都市グラナダにあるアルハンブラ宮殿は、スペインを代表する世界遺産のひとつです。

 

 

 

宮殿と呼ばれていますが数千人が居住する城塞都市でもあり、アルハンブラ宮殿の中には住宅、官庁、軍隊、厩舎、モスク、学校、浴場、墓地、庭園といった様々な施設を備えていました。

アルハンブラ宮殿 全景出典:Flickr

▲丘の上の城塞都市『アルハンブラ宮殿』の全景。まさに砦のような堅牢さを感じる。

 

アルハンブラ宮殿は、かつてイベリア半島を統治していたイスラム王朝最後の王国となったグラナダ王国が築いた宮殿ですが、9世期末の完成当時はアラブ人が農民の反乱軍からの防御壁として築いた砦が原型となっていて、その後時代とともに何度も増築・拡張工事が行われています。

 

 

 

 

建築の材料には、レンガ、木材、土などの脆いものが多く、彫刻を施した石材などは最低限しか使用されていません。

Alhambra出典:Stockly United

▲天井に施された彫刻は『ムカルナス』と呼ばれる鍾乳石飾りの天井装飾。数種類のみの基本となるタイルを組み合わせる事によって、蜘蛛の巣状のモチーフを立体的に表現する技法。

 

 

また、アルハンブラ宮殿内に敷き詰められたタイルは、1枚1枚当時のタイル職人によって作られたもので、非常に精巧な作りでした。

アルハンブラ宮殿 タイル出典:Tumblr

▲1枚1枚貼られたタイルとカリグラフィー(アラビア書道)が彫られた装飾

 

 

ナンタルカ
ナンタルカ
アルハンブラ宮殿のあまりの豪華さは「イスラム芸術の結晶」とまで言われてたんだにゃ。建設当時は「イスラム王は魔法を使って宮殿を完成させた!」と民衆たちがとってもびっくりしていたんだにゃあー

 

 

 

タージ・マハル

タージマハル出典:インドイスラム建築史/タージ・マハル

 

 

タージ・マハルはインドのアーグラにある、シャー・ジャハーン帝国の妃である

ムムターズ・マハル』の廟(びょう)(※)です。

(※死者を祀る建物のこと。)

タージ・マハル シャージャハーン出典:Amazon

▲当時の帝国の君主シャー・ジャハーン(左)とその妻ムムターズ・マハル

 

 

 

イスラム中から当時の一級の建築家と工芸家を呼び寄せ、1632年から20年以上かけて完成させました。

 

 

 

 

タージ・マハルは、南北560m、東西303mの敷地に建てられており、建物も庭園もすべて緻密な計算に基づく完璧な対称性を誇っています。

タージ・マハル 入り口出典:Britannica

▲タージ・マハルの外壁は全て大理石が使用され、1000頭以上もの像によって運ばれた

 

タージ・マハル 象嵌出典:PH

▲外壁の大理石は、異素材をはめ込んで模様を描き出す『象嵌細工(ぞうがんざいく)』と呼ばれる技法で装飾されている。異素材には宝石や黒大理石が選ばれた。

 

カリグラフィー タージ・マハル出典:いい旅インド

▲外壁には象嵌細工でカリグラフィーが描かれている

 

 

使用されている宝石の数は28種類にも及び、中国、エジプト、スリランカ、アラビア、ペルシャ、アフガニスタンなど各地からの選りすぐりが集められました。

 

 

 

1983年、ユネスコの世界文化遺産に登録されています。

 

 

 

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お疲れ様でした!

 

ここまで読んで頂きありがとうございます。

 

 

わからないことや分かりにくい箇所があれば、ぜひお問い合わせよりご連絡ください!

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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