こんにちは、しけたむです。
この記事では
- 「掛け率、利益率の計算方法が分からない。」
- 「資格勉強を始めてテキストを開いたけど、書いてあることが意味不明。」
という方へ向けて!
プロのインテリアコーディネーターが実例を踏まえながら、わかりやすく計算方法や使用方法を解説していきます。
掛け率の求め方
掛け率(かけりつ)とは
掛け率(かけりつ)とは『販売価格に対する仕入れ価格の割合のこと』で、「掛け率50%」というように「%(パーセント)」で表示されます。
掛け率(%)=販売価格に対する仕入れ価格の割合
「販売価格」とは、あなたがコンビニや雑貨屋などでよく目にする店頭に表示された商品価格のことです。
「仕入れ価格」とは、コンビニや雑貨屋がメーカー(ものを作る企業)から買ってくる(仕入れてくる)金額のことです。
雑貨屋で100円で売っているコップを、雑貨屋がコップメーカーから40円で仕入れて販売する場合の掛け率は?
掛け率(%)=販売価格(100円)に対する仕入れ価格(40円)の割合=40%
家具屋で100,000円で販売しているテーブルを、家具屋が家具メーカーから45,000円で仕入れて販売する場合の掛け率は?
掛け率(%)=販売価格(100,000円)に対する仕入れ価格(45,000円)の割合=45%
これが「掛け率」です!
これは家具メーカー目線で見ると
「家具屋に掛け率45%でテーブルを卸した(売った)」
ということです。
逆に、家具屋目線で見ると
「家具メーカーから掛け率45%でテーブルを仕入れた(買った)」
ということになります。
掛け率が分かっていると、あなたがメーカーから仕入れをする際に「いくら儲かるんだろう」という、収支の計算ができるようになります。
100円(販売価格) × 0.4(掛け率)= 40円(仕入価格)
→100円 ー 40円 で 儲けは60円!!
100円(販売価格) × 0.8(掛け率)= 80円(仕入価格)
→100円 ー 80円 で 儲けはたったの20円、、、
という具合になります。
使用実例 ある日のナンタルカ家具店にて
実際にこんな電話でスムーズに決まることはありませんが、口約束にならないようにしっかり書類で掛け率の変更を取り決めすることが一般的です。
たくさん販売する会社や販売店には、販売実績が確認できればメーカーも掛け率を下げて取引してくれることがあります。
「月の取引金額300万円以上売れば掛け率75%、500万円以上売れば65%」など販売金額によって、段階的な掛け率を用意しているメーカーもあります。
利益率の求め方
利益率の計算方法はとってもカンタン、メルカリやヤフオク、フリーマーケットなどでも出品経験ある方には当たり前かもしれませんね。
「利益率(りえきりつ)」とは「売上(もしくは販売価格)」に対する「利益」の割合のことです。
利益率=販売価格から仕入れ価格を引いた「利益価格」を「売上(販売価格)」で割った比率
雑貨屋で100円で売っているコップを、雑貨屋がコップメーカーから40円で仕入れて販売する場合の利益率は?
利益率=販売価格(100円)から仕入れ価格(40円)を引いた利益価格(60円)を販売価格(100円)で割った比率=0.6
この「0.6」を「%」であらわすと、「60%」となります。
家具屋で150,000円で売っているソファを、家具屋がソファメーカーから75,000円で仕入れて販売する場合の利益率は?
利益率=販売価格(150,000円)から仕入れ価格(75,000円)を引いた利益価格(75,000円)を販売価格(150,000円)で割った比率=0.5
この「0.5」を「%」であらわすと、「50%」となります。
これが「利益率」です!
これを家具屋目線で見ると
「ソファメーカーから利益率50%でソファを仕入れた(買った)」
とか言ってます。
ソファメーカー目線で見ると、
「家具屋へ利益率50%でソファを卸した(販売した)」
と言えるわけです。
家具屋へ卸し価格75,000円で販売したソファメーカーですが
ソファメーカーにはまるまる75,000円の売上金額が残る訳ではありません。
ソファメーカーはソファを作るときにソファクッションやフレームなどの材料費(原価)がまず掛かっています。
仮にソファの材料費(原価)が10,000円だとしたら、
75,000円 − 10,000円 で 65,000円がソファメーカーに残ります。
他にもこの材料を組み立てる従業員に支払う給料(人件費)や光熱費など、様々な費用がかかり、これらの原価や人件費、水道光熱費などを『経費』と呼びます。
75,000円という売り上げから、経費を引いた金額を『営業利益』と呼んでいます。
利益率を理解すると、あなたがメーカーから仕入れをする際に「いくら儲かるのかな?」という、収支計算ができるようになります。(※1)
※1『掛け率の出し方』参照
100円(販売価格) × 0.3(利益率)= 30円(利益)
→儲けは30円
100円(販売価格) × 0.6(利益率)= 60円(利益)
→儲けは60円!
という具合になります。
ナンタルカのまとめ
■掛け率と利益率
(1) 掛け率(%)=(①)に対する(②)の割合
(2)100,000円で販売しているソファーを掛け率50%のメーカーから購入する際の仕入れ価格(下代)はいくらになりますか。
(3) 利益率(%)=(①)を(②)で割った比率
(4)30,000円で仕入れたテーブルを120,000円で販売しました。利益率はいくらになりますか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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