こんにちは、しけたむです。
この記事では
- 「韓国インテリアの展示会ってどんな雰囲気かもっと知りたい。」
- 「日本で未発売の家具やポスターをもっと購入したい。」
という方々に向けて
韓国インテリアの展示会『Seoul Living Design Fair 2021』の最新レポートの後編をお届けします。
▼展示会レポートの前編はこちらから!▼
『Seoul Living Design Fair 2021』を知ろう!
▲SILO labによる展示『Punghwa, Light of ASEAN』
『Seoul Living Design Fair』では家具や照明だけではなく、リビングデザインという名前の通り、アートやグリーン、カトラリーや家電など、リビングデザインに関わる様々な展示が行われています。
2021年の展示会では、SILO lab(サイロラボ)による光や音、風を利用した大型展示や、様々なインテリアデザイナーがコンセプトごとに企画展示などが行われていました
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SILO labは、デザイン、エンジニアリング、映像のプロフェッショナルであるメディアアーティストたちによって設立された『インタラクティブメディアアートスタジオ』(※)です。
※インタラクティブメディアアート(Interactive media art)とは
インタラクティブアートとは、直訳すると「相互作用のアート」となり、アーティスト側からの一方向でなく、観客を何らかの方法でアート作品に参加させる芸術の一形態です。
アート作品の中や上や周りを歩くことが出来たり、コンピュータやセンサーが観客の動きや体温に反応するようにした作品などがそれにあたります。
メディアアートとは、高度なコンピューターテクノロジーを利用した芸術のことで、インタラクティブメディアアートはこの2つを融合させたアートということです。
彼らの作品はアートにテクノロジーを掛け合わせ、観客に没入感のあるユニークな体験を提供し続けています。
SILO labの映像作品では自然をモチーフにすることが多いとのことで、今回の作品も灯籠(とうろう)のような灯りが水盤に映り込み、ノスタルジックな音楽に遠い夏の思い出を感じてしまいました笑
次に歩いていると、目に飛び込んできたのはこちらの展示です。
▲dansKのキム・ヒョジンによる企画展示『レイヤードホーム』。パステルカラーで塗られている。
壁の中に閉ざされた異様な空間で、来場者の皆さん「?」という顔でとりあえず写真を撮られていました。
このパステルカラーの空間は『dansK』(※)の創業者でありデザイナーでもあるキム・ヒョジンの企画展示『レイヤード・ホーム』です。
※『dansK』とは、ソウルでヴィンテージ家具やデンマークの家具メーカー『カール・ハンセン&サン』や『PPモブラー』を取り扱っているセレクトショップで、2021年でオープン13年目になります。
▲YチェアなどdansKで取り扱っているチェアで組まれた展示。組み上げるのが大変そう。
正直私もこの展示見た時「?」だったのですが笑
コンセプトを読んだら(なんとなく)理解はできました汗
この企画展示『レイヤード・ホーム』のコンセプトをそのまま以下に記します。
どのように解釈されるかは皆様次第です。
【レイヤード・ホーム コンセプト】
コロナにより個人の空間がますます重要になっている。
空間に付与する意味が大きくなるにつれ、一つの空間で複数の活動をしなければならない『レイヤード・ホーム(layered home)』が今、私たちが直面しているスペースの悩みだ。
「重ね着ホーム(=レイヤード・ホーム)」というテーマの下、単一の空間の中にいくつかの姿と機能が共存するが、何よりも重要なのは自分だけの空間で味わう快適な癒しの空間である。
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続いてはコチラ、巨大なニコちゃんマークになんだか人だかりができています。
▲奥にはアート、手前にはポストカードやファイルなどの小物が販売されていた
コチラは韓国でいま人気急上昇中の『キムスタジオ 』というポップアートのブースです!
キムスタジオは、身体にハンディキャップのある方々がグラフィックを担当されていて、そのグラフィックにポップなカラーリングを施しています。
プリントポスターは数千円から、アクリルにプリントされたアートは数万円くらいで手に入ります。
ポストカードやプリントポスターは、すぐに持って帰れる手軽さから飛ぶように売れていました。
韓国でもステイホームの影響で、アートへの関心が非常に高まっていて、今回の展示会では、『LIVING WITH ART &DESIGN AUCTION』というアートオークションが開催されていました。
この展示会の会期中(2021年5月)にアートの現物を見てよーく考えて、6月から入札をスタートする、というシステムです。
▲草間彌生さんや奈良美智さんの作品をはじめとした日本人の作品も多く出品されていました。
▲会場の壁面には現代アートがずらり。
▲価格は数十万円から数千万円(‼︎)するものまでさまざま。
デンマークのファニチャーブランド『muuto(ムート)』も出店されていました。
muutoは、Peter Bonnén (ピーター・ ボーネン)と Kristian Byrge(クリスチャン・ビエ)によって、2006年にデンマークのコペンハーゲンで創立されたファニチャーブランドです。
家具、照明をはじめインテリア雑貨まで、幅広いコレクションでスカンジナビアデザインに新風を巻き起こし、国際的に高い評価を得ています。
▲無彩色カラーをベースにウッドのカラーとアソートカラーでまとめたスタイル
北欧デザインのやわらかなデザインとカラーリングは、韓国インテリアとの相性も◎。
そのため韓国では北欧家具がとっても人気で、今回の展示会では北欧系のファニチャーブランドもいくつか出展していました。
スカンジナビアンデザインは『ナチュラル』、『ミニマル』、『かわいい系スタイリッシュ』の韓国インテリアのテイスト全てに合わせやすいです。
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壁面のカラーリングごとに異なる生活シーンで魅せていて、どれも真似したくなるようなおしゃれ空間でした。
また、2021年の展示会では在宅ワークの増加によるワークスペースの展示が非常に多く見られたのも特徴的でした。
▲韓国のワークアンドライフファニチャーブランド『DESKER』の可動式デスク。
▲もともとはオフィス家具が中心だったが、在宅ワークのデザイン提案に力を入れているのだそう。
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▲俳優のナム・ジュヒョクさんがイメージモデルを担当。
そして、今回のソウルリビングデザインフェア2021で一番来場者数が多かったのがコチラです!
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『YOUNHYUN & Space B-E』のブースです!
『YOUNHYUN(ユンヒョン)』は1996年に創業した、タイルや建築資材を扱っている会社です。
自社でタイルのオリジナルデザインから海外セレクトも行っています。
▲ダイナミック、だけどかわいいタイル。チープでは無い上品さも感じられる。
『Space BーE』 はユンヒョンのクリエイティブスタジオで2011年に誕生しました。
個性的なデザインや豊かなクリエイティビティは、ここから生まれます。
▲ユンヒョンのブース前、入場を待ち長蛇の列を作る様子。
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▲床と壁面に施工されたタイル。色合いの美しさだけでなく、カラーセレクトにも息を呑む。
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▲深い藍色の磁器タイル。工業製品では無い、手作りの味わいがある。
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▲均質では無い濃淡のカラーリングが癒しの空間を創る。
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▲明るく照らすことが絶対必要条件では無い。ライティングの妙。
ユンヒョンがここまで韓国で支持されるのは、ただのタイル販売会社では無く、「求められている空間にはどのようなタイルがふさわしいか」から考えてタイルの魅せ方を提案してくれるプロ集団だからです。
お疲れ様でした。
ここまで読んで頂きありがとうございます。
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では、次回もお楽しみに!
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