どうも、しけたむです。
この記事では
- 「バイオエタノール暖炉を自宅のリビングに埋め込みたい。」
- 「バイオエタノール暖炉の設計・施工は初めてなので、注意すべきポイントを知りたい。」
とお考えのすべての方に、
バイオエタノール暖炉『エコスマートファイヤー』の埋め込み方法について画像で解説します。
バイオエタノール暖炉を埋め込みたい
出典:エコスマートファイヤー
▲エコスマートファイヤーは本物の炎のため周囲は耐熱性のある仕上げ材を用いる必要がある。動物たちは意外にも炎を恐れず、近くで暖まっていることも多い。
自宅に暖炉のある生活、素敵ですね。
「それが当たり前」と言っちゃえる人は、一体この世にどれだけいるのでしょうか。
圧倒的大多数にとってそんな生活は、おそらく「夢のまた夢」ですよね・・・。
しかし煙や煤(すす)が出ないので煙突を作る必要が無く、薪(まき)をストックしておく大掛かりなスペースの必要もない「バイオエタノール暖炉」であれば、薪暖炉と比べると安全面・施工面・金銭面でも導入のハードルは「ぐんっ」と下がります。
前回の『バイオエタノール暖炉 〜基本編〜』に引き続き、今回の記事では
- 新築やリノベーションでバイオエタノール暖炉を自宅や別荘に導入したい
- バイオエタノール暖炉を分譲マンションや建売住宅、もしくはホテルやレストランへ導入したい
・・・という皆様へ向けて、実際に暖炉を導入するまでのプロセスと実践的な施工方法につきまして画像で解説します。
▼前回記事、『バイオエタノール暖炉 〜基本編〜』はコチラから▼
どこに埋め込むかを考える
出典:エコスマートファイヤー
バイオエタノール暖炉についてよく理解した上で
「埋め込み暖炉を導入してみたい!」
と思っても、
「さて、何をどうしたらいいのやら・・・」
って感じですよね。
なにはともあれ、まず最初に考えるべきことは
「どこに埋め込むか」
では無いでしょうか。
煙突や電気が必要なく、室内外で使用できるバイオエタノール暖炉は、およそ一般的に想像できる場所にはどこにでも埋め込みが可能です。
住宅であればリビングやダイニング、ホテルや旅館、マンションなどの施設であればエントランスやロビー、レストランなどの飲食店ならどの席からも視える最も目立つ場所など、建物や施設によってもどこへ埋め込むのかは変わってきます。
出典:エコスマートファイヤー
▲ホテルのロビーに採用されている事例『パークハイアット ニセコ HANAZONO』
また物理的にはどこにでも埋め込みは可能ですが、本物の炎を扱っている為、安全に使用するための『最低限守るべき埋め込み暖炉のルール』が存在します。
リビング①(基本的な配置のルール)
出典:エコスマートファイヤー
▲バイオエタノール暖炉周辺は熱くなるので石やタイルなど耐熱性のある仕上げ材が必要になる。
リビングルームは「居間(居る間)」とも言われ、家族で団らんを楽しみ寛ぐ部屋として一般的には最も長い時間を過ごす場所であり、おそらく多くの方が暖炉を導入したいと考えている場所かと思います。
まずここで注意するのは「可燃物までの離隔(りかく)距離の確保」です。
可燃物とは「通常環境において着火した場合に燃焼が継続する物体の呼称」のことであり、家具やカーテン、壁紙や木製品、スピーカーなどの機械製品が離隔距離を確保する対象となります。
出典:FLEX設計施工要領書
上の図のように「バーナーの縁(ふち)から水平距離で600mm以上、カーテンや植物など風によってたなびくものは1,500mm以上」可燃物から離すようにしてください。
▲「バーナーの縁」とは上図の赤い波線部分のこと
ちなみに「カーテン」には「ベネシャンブラインド」や「バーティカルブラインド」、「ロールスクリーン」なども含まれるので注意してください。
出典:びっくりカーペット
▲ブラインドがアルミ素材であっても吊っている操作コードがポリエステルなど耐熱性が無いので、離隔距離はバーナーの縁から1,500mm以上必要になる。
バーナーの縁から水平距離で600mm以上、カーテンや植物など風によってたなびくものは1,500mm以上、可燃物から離すようにする。
リビング②(熱影響を考える)
リビングルームで暖炉と共に、主役となるのが「テレビ」や「プロジェクタースクリーン」です。
これらを暖炉と共存させる場合、どのような配置関係とするかは悩ましいところですが、一般的に多く採用されているはテレビの下に暖炉を配置するスタイルです。
出典:エコスマートファイヤー
リビングルームにおけるソファ配置にはいくつかの種類がありますが、テレビも暖炉もソファの向いている方向に置かれるのが一般的です。
よほど壁の面積が広いか、ソファの配置を「L字型配置」や「コの字型配置」によっていくつかの方向を向くことができるリビングで無ければ、テレビと暖炉が同じ壁に集約されるのは自然な流れです。
▼ソファ配置について詳しく知りたい方はコチラ▼
暖炉から発生する高熱は上部に向かって強く流れます。
その為、暖炉の上部にテレビやプロジェクタースクリーンを設ける際は「壁を凹ませて熱影響を避ける」必要があります。
また「火室(かしつ)内の天井部から凹ませた空間の底部までの距離を150mm以上として、断熱材を内部に充填(※)」します。
▲凹ませる奥行き寸法について規定は無いが、熱影響により故障や不具合が出ないようテレビディスプレイ面は壁面より100mm以上下がっているのが望ましい。
※断熱材は「グラスウール」や「ロックウール」など熱に強いものを充填してください。
また、火室内の天井から凹ませた空間の底部までの距離が「330mm以上」であれば断熱材の充填は不要です。
断面図で見るとこんな感じです。
ちなみに火室のすぐ上、棚のようになっている部分を炉棚(ろだな)と言います。
出典:FLEX設計施工要領書
▲炉棚部分も熱影響により温められるので、テレビやスピーカーなど電子機器を置く場合は断熱材の充填を推奨している。
- 暖炉上部の壁面に耐熱性の無いものを設置するときは凹ませて設置する。
- 火室内の天井部から凹ませた空間の底部までの距離を「150mm以上」として、耐熱性のある断熱材を内部に充填する。
ダイニング(取り付け位置の高さ)
出典:TIMC DESIGN
親戚や友人を招待してダイニングテーブルで食事を楽しむことが多ければ、リビングだけではなくダイニングからも炎を楽しめたら最高ですよね。
しかしダイニングテーブルに座って炎を眺める場合、暖炉の位置が低すぎると座る位置によっては炎が見えずらい場合があります。
バイオエタノール暖炉の設置高さはルール内で自由に決めることが出来るので、ダイニングテーブルやキッチンで作業している人からも見えやすい位置に暖炉を設置しましょう。
まず高さ上限についてですが、バーナーから天井までの距離(屋内最小上方離隔距離)は「1,500mm以上」離す必要があるので、暖炉位置が高くなりすぎないように注意してください。
出典:設計施工要領書
▲天井までの離隔距離は屋内だと1,500mm以上、屋外だと2,000mm以上となる。
また低い位置に設置する場合は、暖炉を設置する部屋の床の高さから「50mm以上」バーナーが高くなるように設置してください。
暖炉を設置する部屋の床の高さとバーナーの高さが同じ(フラット)だと、球体の物が転がって暖炉に入ったり、お掃除ロボットが侵入してしまう可能性があるので、必ず50mm以上の段差が必要になります。
- バーナーから天井までの距離(屋内最小上方離隔距離)を「1,500mm以上」離す。
- 暖炉を設置する部屋の床の高さから「50mm以上」バーナーが高くなるように設置する。
キッチン
出典:archello
キッチンへの埋め込み暖炉はちょっと珍しいスタイルです。
キッチンキャビネットのスペースを利用して暖炉を埋め込むのですが、キッチンでの作業をしながら炎を楽しむというよりも、キッチンキャビネットに埋め込まれた炎をダイニングやリビングから眺めて楽しむという楽しみ方が一般的のようです。
たとえば最近のタワーマンションなどはリビングが一面ガラス張りで「そもそも暖炉を埋め込む壁が無いっ!」という事態に陥ることがあります。
そのような場合、このようなキッチンキャビネットスペースを利用することでリビングダイニングから炎を楽しむことができるというわけです。
出典:ARCHIEXPO
暖炉を埋め込む壁が無い場合は、置き型暖炉も検討する。
屋外①(離隔距離と構造)
出典:エコスマートファイヤー
屋外でも使用できるバイオエタノール暖炉は、行楽シーズンなど外で過ごすのが気持ちの良い季節に大活躍します。
炎を眺めながら家族や友人たちと夜長を過ごすなんて最高の時間ですよね。
しかし屋外であっても炎からの離隔距離に注意する必要があり、バーナー上部から可燃物までの離隔距離は「2,000mm以上」と決められているのでパラソルやサンシェードなど耐熱性の無いものは離して使いましょう。
出典:設計施工要領書
▲上部の可燃物までの離隔距離は屋外だと2,000mm以上となる。周囲600mm以上の離隔距離は屋内での使用時と同様。
また、雨ざらしの場所にバイオエタノール暖炉を設置する際は、雨水などを排水できる構造にする必要があります。
出典:設計施工要領書
▲バーナーを設置した底部は不慮にバイオエタノール燃料をこぼしてしまった際に受けられる構造とする。雨水が流入した際はドレン管キャップを外すことによりドレン管より排出させる。排出先には可燃物が無いか確認すること。
- 屋外使用の際、バーナーの上部は「2,000mm以上」可燃物から離すようにする。
- 雨ざらしの場所にバイオエタノール暖炉を設置する際は雨水などを排水できる構造にする。
屋外②(FLEXの埋め込み)
出典:エコスマートファイヤー
屋外の壁面に埋め込み暖炉を設置する際も雨水などを排水できる構造が必須となりますが、そのような構造にできない埋め込み暖炉に『FLEX(フレックス)』を使用したものがあります。
前回記事にてご紹介したFLEXシリーズは、以下のようにバーナーと周囲の火室部分がセットになった商品で、各種スタイルとサイズを選んで壁に埋め込むだけというお手軽さが人気です。(後ほど詳しく説明します。)
出典:エコスマート ファイヤー
▲バーナーと火室がオールインワンになった『FLEXシリーズ』は、炎の手前のガラスが付属されていて安心感がある。本体はネジやビスで簡単に壁固定が可能。『FLEX32SS』¥638,000(税込)
FLEXシリーズは火室内に水が溜まってしまうのを避けるために、必ず屋根のある場所に設置してください。
屋根はバーナーから「2,000mm」の出までカバーできるようにしましょう。
出典:FLEX設計施工要領書
出典:エコスマートファイヤー
▲FLEXはお手軽な施工性が人気だが、屋外で使用する場合は屋根が必要になることに注意!
- FLEXシリーズは内部に水が溜まるのを避けるために、必ず屋根のある場所に設置する。
- 屋根はバーナーから「2,000mm」の出までカバーできるようにする。
ホテルやマンションのロビー(空気の流れとガラススクリーン)
出典:エコスマートファイヤー
▲『インターコンチネンタル横浜 pier8』(2019年)
バイオエタノール暖炉は、今や世界中のホテルやマンションで見かけるようになりました。
迫力のある埋め込み暖炉の炎は、揺れ動くことで来客者たちの目を惹きつけると同時にワクワク感や非現実的な感覚を与えてくれます。
しかし不特定多数のお客様が行き交うパブリックスペースでの設置となるため、安全に使えて楽しめる設計にする必要があります。
出典:エコスマートファイヤー
▲『ウェスティン都ホテル京都』(2020年)
バイオエタノール暖炉は中世ヨーロッパの伝統的な暖炉のように前方が開放された造りとなっていて、基本的にガラススクリーンで完全に塞いでしまうことはできません。
とはいえ完全オープンでは万が一の不安もあるので、バーナーの周囲には耐熱ガラスのスクリーンを設置することができます。
ここで重要なのは「空気の流れを意識する」ことと「バーナーから適切な離隔距離をとる」ことです。
暖かい空気は上昇気流となり火室上部から暖炉を離れますが、その気流の流れを妨げないようなルートで新たな空気を取り入れる必要があります。
バイオエタノール暖炉を使用している時の理想的な空気の流れは以下のようなものです。
耐熱ガラスを手前に設置して塞ぐようにしていても、耐熱ガラスの下側から冷たい空気が流入できるような「開口部(スリット)」を設けることにより理想的な空気の流れを作ります。
もしこのスリットを設けなければ、冷たい空気は無理やり耐熱ガラスの上部から引っ張られ、暖かい空気の上昇気流とぶつかり炎が大きく乱れてしまうのです。
エコスマート製品で耐熱ガラスが手前についている既製品のモデルをよーく見ると、すべて「耐熱ガラスの下から空気が流入できる」ようになっています。
出典:@Press
▲バーナーの手前の耐熱ガラスに開口部(スリット)が設けられた既製品の『KAN』シリーズ。基本的に正面のガラスのみに適切な空気の通り道が出来ていればよい。
埋め込み暖炉で特注で耐熱ガラスを製作する場合は、下のような耐熱ガラスを固定する金具『TWIN FEET FIXING(ツインフィートフィキシング)』を用いることもできます。
この金具を用いた場合、上の『KAN』シリーズの前面ガラスのような「ガラス自体へのスリット」を設ける必要が無く、長方形で耐熱ガラスを製作して下の金具に差し込めば、ガラスの下部に適切な空気の通り道が出来るというわけです。
出典:エコスマートファイヤー
▲2本で1セットの耐熱ガラス固定用金具『TWIN FEET FIXINGS』¥74,800(税込) こちらを使用した場合の耐熱ガラスの厚みは8mmを推奨している。
もちろんこの金具を使用せずに、床にガラス用の欠き込みを作って、そこに耐熱ガラスを差し込んでコーキング材で固定しても問題ありません。(コーキング材は耐熱性のあるもので!)
その場合は、スリット高さを「40mm以上」、スリット長さを「バーナーの幅寸法以上」、ガラス上端から火室天井までのクリアランスを「250mm以上」となるように耐熱ガラスを作成し、欠き込みに差し込んでください。
▲『TWIN FEET FIXING』を使用した場合は自動的にスリット高さが40mm以上となる。金具を使用せず床にガラスを差し込む場合は、スリット高さ「40mm以上」、スリット長さ「バーナーの幅寸法以上」、ガラス上端から火室天井までを「250mm以上」となるようにする。
- 暖かい空気と冷たい空気の「空気の流れ」を意識する。
- 安全に使用するため触れにくい高さや奥行きを考慮する。
- 場合によっては適切な位置に耐熱ガラスのスクリーンを設置する。
どんなデザインにするか考える
さて、だいたいどのあたりに埋め込みたいかが決まったら、今度は「どんなデザインにしたいか」を考えてゆきます。
「埋め込む場所」と「どのようなデザインにしたいか」が決まることによってはじめて、選ぶべきバーナーが決まるのです。
・・・と思う方も多いですよね。
どんなデザインにするかを決める方法は大きく分けて2つです。
- たくさんの施工事例を見て好みのデザインを見つける。
- 設計士やデザイナーに相談して提案してもらう。
埋め込みパターン別で施工事例を確認する
どの製品を埋め込み暖炉に使用するべきかを決める為、まずはたくさんの施工事例を見て好みのデザインを見つけていきましょう。
さらに「どの製品を使うとどのようなデザインになるか」を分かりやすくする為に、バーナー別、ボックス製品別に注意点や解説を入れながらご紹介させていただきます。
埋め込みのパターンは大きく分けて2つです。
- バーナー単体で埋め込んだパターン
- バーナーとボックスのセットで埋め込んだパターン
バーナー単体で埋め込んだパターン
出典:Ecosmartfire
バーナーには全部で7つの種類があります。
それぞれ形や大きさが異なり、以下のような3つのシリーズに分けられます。
- XLシリーズ(長方形タイプ)
- BKシリーズ(正方形タイプ)
- ABシリーズ(円形タイプ)
炎の大きさや見え方に現れる個々の特徴、スペックについてまず解説します。
XLシリーズ(長方形タイプ)
出典:エコスマートファイヤー
▲横に長い形をしたXLシリーズ(長方形タイプ)の『XL1200』¥638,000(税込)
XLシリーズは長方形の形をしたバーナーで、
- 横幅1,200mmの『XL1200』
- 横幅900mmの『XL900』
- 横幅700mmの『XL700』
- 横幅500mmの『XL500』
という4種類があります。
4種類が共通して奥行き「195mm」という薄さで、厚みを出したくない壁面埋め込みに多用されるシリーズです。
炎の高さよりも横に広げることに特化したダイナミックな見た目が特長で、横に長ーい壁面を持つ大空間に最適です。
それぞれのバーナーを着火した動画は以下より確認できます。
▲XLシリーズは空間やデザインに合わせて横並びに2連、3連と繋げて設置をすることができ、付属のバッフル板(ステンレス版)を炎の吹き出し口に並べることで火力の調整も可能。
XLシリーズのスペック一覧
出典:エコスマートファイヤーリーフレットより
▲左から「燃料タンク容量」、「熱出力」、「暖房の目安(屋内)」、「燃料消費量(最大出力時)」、「燃焼継続時間の目安」となる。燃焼継続時間は火力の調整によって増減する。
XLシリーズ施工例
出典:エコスマートファイヤー
▲『XL1200』を埋め込んだ例。背面には耐熱ガラス、床には石材、上部にはスチール板を貼って熱から保護している。傍には装飾として本物の薪が置かれているが、可燃物の為バーナーの縁から600mm以上離している。
出典:エコスマートファイヤー
▲『XL900』を横並びに2台埋め込んだ例。暖炉を囲むようにして作られた装飾は「マントルピース」と呼ばれる西洋の伝統的な暖炉装飾。もちろん石などの耐熱性のある素材である必要がある。
出典:エコスマートファイヤー
▲『XL700』横並びに2台埋め込んだ例。内部はステンレススチールになっていて背面は耐熱性のあるFIX(はめ殺し:開閉できない)ガラスを使用している。「THE REGOLETTO」(渋谷区)
出典:エコスマートファイヤー
▲『XL500』のバーナーを1台埋め込んだ例。床はタイル、背面・上部はモルタルを使用してるので耐熱性は問題無し。周囲の壁の下地にも不燃下地板(石膏ボードやケイカル板など)の使用は必須。
上記の施工例のような、壁面に暖炉を埋め込む設置方法を「ビルトイン設置」といいます。
▼XLシリーズの点火方法、火力調整方法は前回記事にて▼
BKシリーズ(正方形タイプ)
出典:エコスマートファイヤー
▲正方形バーナーのBKシリーズ『BK5』¥308,000(税込)
BKシリーズは正方形の形をしたバーナーで、シリーズと言いながらもサイズは1種類しかなく横幅「400mm」、奥行きは「317mm」となっています。
XLシリーズに比べると横幅がコンパクトになっていますが、炎の吹き出し口の奥行きがXLシリーズよりも広くなっているので、焚き火のような高く上がる炎が特長的です。
『BK5』に着火した動画は以下より確認できます。
(置き型タイプ製品『ASPECT』に搭載されています。)
▲『BK5』は焚き火のような大きな炎が特徴的。火力調整はXLシリーズよりも簡単で、スライド式のフタをすぼめることで火力を小さくすることが出来る。
BKシリーズのスペック一覧
出典:エコスマートファイヤーリーフレットより
▲熱出力はXLシリーズの『XL500』より少し大きいくらい。燃焼継続時間を伸ばしたいときはバーナーのフタをすぼめることにより最大11時間前後の使用が可能。
BKシリーズ施工例
出典:エコスマートファイヤー
▲『BK5』をステンレススチールで囲って、壁面には石を貼った例。手前の耐熱ガラスには丸い穴が上部両端に開いているが、この部分を持ってガラスを持ち上げることで外すことが出来る。
出典:エコスマートファイヤー
▲星野リゾートが運営するグランピングリゾート『星のや富士』のBKシリーズ埋め込み例。周囲はコンクリートでガラスなどは無いが、シンプルであるがゆえに炎がさらに美しく見える。
出典:ライトモーメント
▲東京都千代田区にある『東京會館ユニオンクラブ』のBKシリーズ埋め込み例。上部の額縁を熱影響から避ける為、マントルピースを付けることによって上昇する熱を壁面から離すようにしている。
▼『BK5』の使い方は前回記事にて▼
ABシリーズ(円形タイプ)
出典:エコスマートファイヤー
▲円形バーナーのABシリーズ『AB3』¥132,000(税込)
ABシリーズは円形のバーナーで、
- 直径260mmの『AB3』
- 直径360mmの『AB8』
という2種類のサイズがあります。
炎の吹き出し口の横幅は最もコンパクトですが奥行きはバーナーの中で最も広く、全バーナー中最も高く炎が上がるのが特長です。
また吹き出し口が円形であるため、周囲をぐるりと360度、どこから見ても同じ見た目となるのでテーブルタイプなど中央に置かれるような埋め込み方が主流となります。
『AB3』と『AB8』に着火した動画は以下より確認できます。
(置き型タイプ製品『GHOST(AB3)』、『BASE40(AB8)』に搭載されています。)
▲『AB3』は全てのバーナーの中で最も小型だがコストパフォーマンスも高く、多くの置き型暖炉にも使用されている。『AB8』は全てのバーナーの中で最も大型なので、火力を抑える為『AB3』では出来ない火力調整が出来るようになっている。
ABシリーズのスペック一覧
出典:エコスマートファイヤーリーフレットより
▲左から「燃料タンク容量」、「熱出力」、「暖房の目安(屋内)」、「燃料消費量(最大出力時)」、「燃焼継続時間の目安」となる。繰り返しだが『AB8』のみ火力調整可。
ABシリーズ施工例
出典:エコスマートファイヤー
▲『AB3』の施工例。屋外だが上部には屋根があるので雨ざらしにはならない。煙突のようなものがあるが、これはデコレーションなので機能していない。
出典:エコスマートファイヤー
▲山梨県にあるホテル『ふふ 河口湖』の客室に埋め込まれた『AB3』の施工例。丸太をくり抜いた中にバーナーが設置され、円形の耐熱ガラスが取り付けられている。
出典:エコスマートファイヤー
▲北海道にあるホテル『定山渓万世閣ホテルミリオーネ』の埋め込み例。『AB8』がテーブルの中央に埋め込まれ、その周囲に溶岩石が並べられている。テーブルの奥行きが広くなっているのは宿泊者が誤って触らないようにという配慮。また、上部の煙突はダミーである。
上記の施工例のような、壁や天井に囲まれないオープンな設置方法を「オープン設置」といいます。
▼ABシリーズの使い方は前回記事にて▼
バーナーとボックスのセットで埋め込んだパターン
バーナーと箱(ボックス)のようになった火室がセットになっている商品は「箱型タイプ」とか「ボックス型タイプ」とも呼ばれ、壁面に固定するだけで取り付けが完了します。
メリットとしては施工が容易で全体的なコストを抑えることが出来ますが、バーナー単体を埋め込むパターンと比較すると設計の自由度は低く、火室内に石やタイル、レンガを貼ることは出来ませんし、寸法もある程度制限されます。
ボックス型タイプは大きく分けて以下の2種類に分かれます。
- 『BK5』バーナーを搭載した、ステンレス製の『PREMIUM FIREPLACES(プレミアム ファイヤープレイシーズ)』
- 『XL』と『AB』バーナーを搭載した、ブラック色のスチール製の『FLEX FIREPLACES(フレックス ファイヤープレイシーズ)』
PREMIUM FIREPLACES
出典:エコスマートファイヤー
▲『PREMIUM FIREPLACES』シリーズの『650SS』¥528,000(税込) 手前についた耐熱ガラスは4本のボルトで留められていて着脱が可能。「650」は火室内の横幅が650mmであるため。
『PREMIUM FIREPLACES』シリーズは、『BK5』バーナーにステンレス製の火室がセットになったオールインワンのボックス型タイプです。
エコスマートファイヤー製品として初めてのボックス型タイプとして開発され、現在ではブラック色のスチールを使用したカラーバリエーションも販売されています。
出典:エコスマートファイヤー
▲ブラック色の『650SS』はステンレス製ではなくスチール製となっている。
サイズバリエーションは火室内の横幅が「650mm」の『650SS』と「851mm」の『900SS』、そして背面が耐熱ガラスとなったモデルで火室内の横幅が「650mm」の『650DB』と「900mm」の『900DB』がある。
出典:エコスマートファイヤー
▲火室内の横幅が「851mm」の『900SS』¥638,000(税込)「横幅900mmじゃないんかいっ!」と突っ込まれそうですが「851mm」です。
出典:エコスマートファイヤー
▲背面の耐熱ガラスがFIX(はめ殺し)となっている『650DB』¥605,000(税込) ちなみに「DB」は「Double Sided(両側)」の略。「SS」は「Single Sided(片側)」の略。
出典:エコスマートファイヤー
▲火室内の横幅が「900mm」となっている『900DB』¥715,000(税込)
『PREMIUM FIREPLACES』シリーズ施工例
出典:エコスマートファイヤー
▲『650SS』をリビングに埋め込んだ施工例。耐熱性のある木質パネルを火室の開口部ぎりぎりまで貼って、耐熱ガラスを留めているボルトに被るようなデザインとなっている。
出典:エコスマートファイヤー
▲『900SS』をキッチンキャビネットに埋め込んだ施工例。ボックスごと埋め込むので、火室を一から制作するよりも施工が容易で価格も安く済む。
出典:Archiexpo
▲『650DB』は背面がFIXの耐熱ガラスになっている。離隔距離は手前は通常通り可燃物から600mm、カーテンなどから1,500mmだが、背面は可燃物まで「50mm」だけ離せば良い。
FLEX FIREPLACES
出典:エコスマートファイヤー
▲FLEXシリーズはシンプルなデザインと豊富なスタイルとサイズが人気のシリーズ。『PREMIUM FIREPLACES』では出っ張っていた前面の耐熱ガラスが、FLEXでは火室内に収まっている。『FLEX32SS』¥638,000(税込)
FLEX FIREPLACES(フレックスファイヤープレイシーズ)は『PREMIUM FIREPLACES』をさらに進化させて、豊富なスタイルとサイズを実現したシリーズです。
『PREMIUM FIREPLACES』は『650SS』のような「前面開放」と『900DB』のような「前面開放+背面ガラス」というスタイルしかありませんでしたが、FLEXでは8つのスタイルがラインナップされ、さらに自由性の高い設計に対応が出来るようになりました。
出典:エコスマートファイヤーリーフレット
▲左上から反時計回りに「SINGLE SIDED(前面のみ開放)」、「LEFT CORNER(左開放)」、「RIGHT CORNER(右開放)」、「BAY(左右開放)」、「BENCH(全開放・天井無し)」、「ISLAND(全開放・天井有り)」、「PENINSULA(背面と左or右開放)」、「DOUBLE SIDED(背面開放)」
▲FLEXで新しく追加された開放スタイルの『BAY(ベイ)』は、両側も耐熱ガラスとなっていて、広い角度から炎を楽しむことが出来る。『FLEX86BY』¥1,518,000(税込)
出典:Archiexpo
▲同じくFLEXで新しく追加された開放スタイルの『PENINSULA(ペニンシュラ)』は、前後の開放に加え、左右のどちらかを耐熱ガラスとすることができる。『FLEX68PN』¥1,210,000(税込)
出典:Bil Fires
▲『ISLAND(アイランド)』は、なんと全方向を開放したスタイルでアイランドキッチンのようにぐるりと360度の角度から炎を眺めることができる。上部のパーツは天井から下部に垂れ下げた壁(下り壁、垂れ壁)に取り付ける。この上部パーツが無いスタイルが『BENCH(ベンチ)』である。『FLEX68IL』¥1,210,000(税込)
上の8つのスタイルに加えて、それぞれのスタイルに12種類のサイズが用意されています。
出典:エコスマートファイヤーリーフレットより
▲上記の12サイズの中から最も希望に近いサイズを選ぶ。「FLEX18」というサイズのみ、円形バーナーの『AB3』が搭載されている。
スタイルとサイズが決まったら、最後に装飾用の薪を置く「装飾ボックス」の有り無しを決めることが出来ます。
▲同じサイズのFLEXでも「装飾ボックス有り」を選ぶと、その分バーナーは小さくなる。しかし価格は一緒なので、悩ましいところ。
FLEX FIREPLACESの施工例
▲左側が耐熱ガラスとなった『LEFT CORNER(レフトコーナー)』を使用した例。右側には「装飾ボック」を付け、薪で装飾をしている。『FLEX104LC.BXR』¥1,848,000(税込)
出典:エコスマートファイヤー
▲両側耐熱ガラスの『BAY(ベイ)』を使用した施工例。FLEXの左側に可燃物のキャビネットがある為、「装飾ボックス」を左側に配することによりバーナーから可燃物までの離隔距離600mmをキープしている。『FLEX104BY.BXL』¥1,848,000(税込)
出典:エコスマートファイヤー
▲『PENINSULA(ペニンシュラ)』の最も小型サイズを埋め込んだ例。FLEXシリーズでは最も小型サイズのみ『AB3』という円形バーナーが内蔵されている。これくらいコンパクトな大きさならマンションやスペースに余裕が無い場所でも埋め込みできそう。『FLEX18PN』¥308,000(税込)
▲『ISLAND(アイランド)』を使用した施工例。上部には画像のような下り壁(垂れ壁)が必要になる。リビングとダイニングを区切ったり、広い面積のパブリック空間にも最適。『FLEX122IL』¥2,178,000(税込)
出典:エコスマートファイヤー
▲『BENCH(ベンチ)』を使用した施工例。前後左右に耐熱ガラスまでセットされているのでテーブルタイプの埋め込み暖炉の製作が容易になる。『FLEX122BN』¥2,178,000(税込)
バイオエタノール暖炉を埋め込もう
出典:Ecosmartfire
さあこれで埋め込む場所もデザインも決まり、どの商品を使用すればよいかも分かってきたのではないでしょうか。
この章では「バーナー単体」、「FLEXシリーズ」それぞれの埋め込み方法について解説します。
バーナー単体を埋め込む
①バーナー本体とトップトレイを用意する
バーナー単体で埋め込む場合、バーナー本体をそのまま床に埋め込むわけではありません。
万が一バイオエタノール燃料をこぼしてしまった際に、床下まで燃料をこぼさないような仕組みにしなくてはならないのです。
そのために必要なモノが「トップトレイ」で、『AB3』には『AB3トップトレイ』が、『XL1200』には『XL1200トップトレイ』というように、それぞれのバーナーに対応したトップトレイがあります。
▲『トップトレイ』はバーナーと同じステンレス製で、こぼした燃料を受ける役割がある。バーナーを単体で埋め込む際にトップトレイは必須で、価格は¥44,000〜88,000(税込)
②バーナーの指定開口寸法を理解する
トップトレイを床に埋め込み、トップトレイの中にバーナーを設置するのですが、床に埋め込む際の開口サイズには決められた「指定開口寸法(していかいこうすんぽう)」があり、正しい寸法で床に穴を開け、トップトレイを穴に引っ掛けるようにして設置します。
出典:設計施工要領書
▲『XL900』をトップトレイを使用して埋め込んだ際の図。指定開口寸法で穴を開けることによりトップトレイが開口部の縁に引っ掛かって底部が浮いた状態となり、熱が外に伝わらないようにしている。『XL900』の指定開口寸法は「横幅940mm、奥行き230mm、深さ130mm以上」となる。
③火室の仕上げ材を選ぶ
バーナーとトップトレイを用意して指定開口寸法について理解したら、今度は周囲の火室の「仕上げ材」と「離隔距離」を決めましょう。
まず、火室内に使える仕上げ材の素材は、
- タイル
- 石
- モルタルコンクリート
- レンガ
- スチール
- ステンレス
- 耐熱ガラス
・・・という耐熱性の高い7種類から選ぶことになります。
この7種の不燃材が「特定不燃材(とくていふねんざい)」と呼ばれるものです。
④火室の寸法を決める
火室の寸法は、以下のように最小寸法が決められています。
この寸法より小さな空間にバーナーを埋め込んでしまうと、炎による熱影響でバーナー本体や火室が熱くなりすぎるため大変危険です。
出典:設計施工要領書
▲例えば『XL1200』をビルトイン設置する場合は「幅1,500mm≦、奥行350mm≦、高さ500mm≦」で火室を造らねばならない。
⑤火室内におけるバーナーの設置位置を決める
次に火室内における「バーナーを設置する位置」を決めます。
例えばバーナーの設置する位置を奥の壁にぴったり付けて設置したら、奥の壁だけ炎で熱せられすぎてしまいます。
そんなことが無いよう「バランスよく火室の中心に近い位置に設置をしてね」ってことです。
出典:設計施工要領書
▲例えば『BK5』をビルトイン設置する場合は「前面隙間45mm≦、背面隙間30mm≦、左右隙間125mm≦」を空けてバーナーを設置する。
⑥壁面の仕上げ材を決める
壁面の仕上げ材は暖炉同様、空間の顔ともいえる重要なものです。
暖炉周辺の壁は火室から上昇してくる熱の影響を強く受ける場所なので、バーナーから一定の範囲内は壁紙(不燃クロスもNG)や突き板などの接着剤を使用したもの、熱に弱い樹脂成分を使用した耐熱性の無い仕上げ材は一切使用できません。
その範囲とは、バーナー本体から「水平方向600mm以内」、「上部1,500mm以内」となります。
▲バーナー本体から水平方向600mm以内、上部1,500mm以内には、耐熱性の無い仕上げ材は使用できない。熱は上部に向かうのでバーナーから下方向の壁は熱影響を受けにくいが、炎に近いので耐熱性のある仕上げ材を使うのが無難。
⑦床下と壁の内側の造りを確認する
目に見える部分の造り方を確認したら、今度は目に見えない床下と壁の内側の造りを確認しましょう。
これはちょっと専門的な内容も含まれるので、設計士の方や実際に施工する方が理解していればオーケイです。
ここで重要なポイントは次の4点です。
- 火室、および周辺の下地には「不燃下地板(特にケイカル板)」を使用する。
- 不燃下地板は「トップトレイを包むような箱型形状」として、不慮に漏れた燃料を受けられる構造とする。
- 火室、および周辺の枠組みには「中空の不燃下地材(LGS・軽鉄・角パイプなど)」を使用する。
- 不燃下地材は「20mm以上の口径」を使用し、火室や熱影響を受ける壁を「空気層」で包むような構造とする。
出典:設計施工要領書
▲火室や周囲の壁面は角パイプなどの金属製の不燃下地材で枠組みを作ってケイカル板を貼り、最後に不燃仕上げ材を貼って完成。不燃下地材で20mm以上の空気層を作ることで壁内への熱影響を抑え、ケイカル板でトレイを包む箱とすることで燃料が床下へ漏れないようにする。
FLEXシリーズを埋め込む
出典:エコスマートファイヤー
バーナー単体の埋め込み方法を聞いて不安になっている方、ご安心ください。
FLEXシリーズの埋め込み方法、めちゃめちゃ簡単です。
そもそも火室にバーナーが既にセットされている商品なので細かいことを考える必要が無く、以下の手順で簡単に施工することが出来ます。
- FLEXの取扱説明書(※)に記載の「開口部サイズ」に合わせてFLEXを支える枠組みを作る。(バーナー単体で埋め込む際と異なり、枠組みの素材には「木」が使えます。)
- FLEX本体を枠組みにはめ込み、ネジやビスで固定する。
- 不燃下地材を貼り、その上に耐熱性のある仕上げ材を貼って完成!(バーナー単体で埋め込む際と同様です。)
出典:MML
▲枠組みには2×4材も使用でき、開口部は以下の取扱説明書通りの正確な寸法とする。火室周りを不燃下地材としたり、耐熱性のある仕上げ材を選ぶのはバーナー単体の埋め込みと同じ。
出典:FLEX取扱説明書
▲『FLEX32SS』ならば「横幅922mm、奥行365mm、高さ730mm」の開口を用意して、本体を固定する。スタイルやサイズによって開口部サイズが異なるので、取り付けの際は必ずFLEXの取扱説明書を確認すること。
対震自動消火装置について知ろう
出典:エコスマートファイヤー
最後に『対震自動消火装置(たいしんじどうしょうかそうち)』について解説します。
「耐震」では無く「対震」自動消火装置(SENSE DETECTION MODULE)とは、通称「SENSE(センス)」とも呼ばれ、地震などの揺れを感知することによりバーナーの炎を自動で消火する装置のことで「XL1200」、「XL900」、「XL700」、「XL500」、「BK5」の5種が対応しています。
その仕組みは、内蔵されているオムロン社製の「感震器(かんしんき)」が地震等の揺れを感知すると「モーター」が作動し、バーナーに取り付けられた「ステンレスワイヤー」を巻き上げることにより強制的にフタを閉じて消火するというものです。
出典:エコスマートファイヤー
▲対震自動消火装置を取り付けたバーナーは画像のようにステンレスワイヤーが常時見えている状態となる。感震器やモーターは奥の支柱の下部に収められる。『S-BK5』¥506,000(税込)
バイオエタノール暖炉は電源につながずに使えるのが特長ですが、この装置は電源につないで使用するので、工事の際に電源を用意する必要がある、5年に1回のメンテナンスが必要、雨ざらしの場所では使えない、という難点があります。
しかし東京都の商業施設に暖炉を設置する際に、このような「自動消火装置」の取り付けが必須になる場合があるので、その際は通常のバーナーでは無くこの対震自動消火装置を検討しましょう。
まとめ(埋め込み暖炉を購入する前に)
今回はバイオエタノール暖炉『エコスマートファイヤー』の埋め込み暖炉について解説させて頂きました。
埋め込み暖炉を導入する際に大事なことがあります。
それは「埋め込み暖炉の設計図の作成が必要」ということです。
これは「製作する埋め込み暖炉が安全に使用できるものか」をエコスマートファイヤー社に事前チェックしてもらう際に必要になります。
チェック内容は「平面図」によって、カーテンや可燃物までの離隔距離を確認し、「正面図」によって、壁面の仕上げ材や高さ方向の寸法が問題ないかを確認し、「断面図」によって下地材や空気層の厚みや素材、位置の確認や断熱材の有無などを確認します。
▲エコスマート社へ提出する図面の一例。火室の寸法、バーナーの位置、壁内や床下の構造までしっかり明記する。内容に不備や問題点があれば教えてくれるので、図面修正の上、再度チェックを受ける。
離隔距離や素材について図面に基づいて適切なアドバイスや問題点の指摘を受けることが出来る為、「はじめてバイオエタノール暖炉を設計するよ」という設計士や工務店の方でも迷うことなく導入ができます。
また、東京と大阪にあるエコスマートファイヤーショールームでは、実際の炎の暖かさを確認しながら打ち合わせも出来るので、ぜひご相談に伺われてはいかがでしょうか。
出典:エコスマートファイヤー
▲エコスマートファイヤーショールームは基本的には予約制となっている為、まずは電話かネット予約をしてみるのがよい。ショールーム予約は「こちら」から。
お疲れ様でした。
長々とお読みいただき、ありがとうございました。
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