どうも、しけたむです!
この記事では
- 「ダイニングルームにもいろいろなスタイルがあるの?」
- 「ダイニングテーブルを買いたいけど、適切な寸法はどのくらい?」
とお悩みの皆様に向けて、
ダイニング空間の3つのスタイルと各種寸法について画像で解説します。
各室の計画と寸法
ダイニングの計画
ダイニングルームは基本的に食事を行うための空間ですが、居住者のライフスタイルによってキッチンやリビングとの空間と繋がったり離れたりという関係性を持ちます。
特にキッチンとは配膳や食器の片付けなどの作業を行うことなどからも強い結びつきがあり、この結びつきパターンは大きく3つの分類できます。
オープンタイプ
出典:くらのら
オープンタイプとは、公団住宅のようにダイニングとキッチンの間に仕切りがなく、一つの空間となっているタイプです。
▼公団住宅って何?て方はこちらから!▼
キッチンとダイニングが完全に同じ部屋、一体の空間となるため、コミュニケーションが取りやすいという特長があります。
また、仕切りのある空間と比べると広く開放的に感じられるため、近年はアイランドキッチンやペニンシュラキッチンを中心に人気を高めています。
出典:EcoDECO
▲ペニンシュラキッチンのあるオープンタイプの間取り。ペニンシュラとは「半島」を意味する言葉で、四方が壁に接していないアイランドキッチンを片側だけ壁に付けたもの。
見た目はとってもオシャレで開放感もありますが、オープンであるが故にキッチンがよく見える状態となるため、日頃からの整理整頓や清掃を心がける必要があります。
またキッチンの匂いも思いっきりダイニング空間に流れてしまうのもデメリットです。
セミオープン(セミクローズド)タイプ
出典:CLASIS HOME
▲ハッチが付いたセミオープンタイプの例。こちらのハッチには窓が付いていて開閉可能。
セミオープン (セミクローズド)タイプとは、完全なオープンキッチンとせずにキッチンキャビネットやハッチ(※)付きの間仕切り家具で適度に分割したタイプです。
※ハッチとは
キッチンとダイニングとの間仕切りに設けられた開口部のことで、両側から料理や食器の受け渡しができる。
ちなみに床下や屋上などに出入りするために設けられた開口部も「ハッチ」と呼ばれる。
オープンタイプに比べると開放感は劣るものの、それでも十分にコミュニケーションをとりやすいことや、開放しすぎていたキッチンを適度に隠すことで生活感を見せないようにできるメリットがあります。
デメリットは、オープンタイプと同じようにキッチンの匂いがダイニング空間に流れてしまうことが挙げられますが、窓や可動間仕切りなどを設けることで防ぐことができます。
クローズドタイプ
出典:甲府リバーサイドタウン
▲国民的アニメ『サザエさん』の磯野邸は、台所と食事室である居間が分離したクローズドタイプ。
クローズドタイプとはキッチンが個室となっていて、ダイニングとは完全別室となっているタイプです。
調理に集中できたり、匂いがリビングに流れづらい、生活感が出やすい部分を隠せるなどのメリットがあります。
デメリットは、子どもの様子が見られず、ダイニングやリビングにいる家族とコミュニケーションがとりづらいという点になりますので、現在ではそれぞれの良い点を組み合わせたセミオープン (セミクローズド)タイプが一般的に用いられます。
ダイニング空間に関わる各部寸法の目安
食事に要する1人あたりの最低寸法
ダイニングテーブルに座って食事を摂るときは、あまりに狭いと身体を動かしづらく、快適な生活を送ることが出来ません。
食事に要する1人あたりの最低寸法は、幅600mm前後、奥行き350〜400mm前後が目安となります。
これが2人なら「×2」、4人なら「×4」をすることで、最低寸法が求められます。
出典:a.flat
▲この寸法値はあくまで最低寸法。実際はこれより大きなサイズを選ぶことで快適さは向上する。
また円テーブルを使用する場合は、2人で600mm、4人で900mmといった目安はありますが、1人で使用する場合でも直径はあまり小さくすることはできません。
▲2人で使うにしてもφ900mmは欲しいところ。ちなみに「φ」は「ファイ(パイ)」と読み、直径という意味がある。
テーブルと背後の壁との距離
テーブルに着席、離席するために最低限必要なテーブルと背後の壁との距離は「
600mm」で、スムーズな動作で行う場合は「800〜900mm」は欲しいところです。
また車椅子を使ってテーブルを使用する際は、最低「950mm」は必要になります。
出典:コノイエ
▲テーブルに着席している人の背後を通過するためには、椅子に座った人の奥行き(400〜500mm)+通路スペース(600mm)以上は必要。物を持って背後を通過するときは「750mm」程度の通路スペースを確保するとよい。
テーブルの高さ
ダイニングテーブルの高さは、概ね「700mm以上」が一般的です。
近年では「750mm前後」の高さも見られ、海外では靴を履くことから「800mm」ほどの高さのダイニングテーブルも存在します。
出典:インテリアデザイン技能検定
▲ダイニングテーブルの天板の高さから「差尺(さじゃく)」を引くことによって、座りやすい高さの椅子を選ぶことが出来る。差尺とはテーブルの天板から椅子の座面までの寸法のこと。
▼差尺について詳しくはこちらから▼
和室用の、脚が短いテーブル「座卓(ざたく)」を使用するときは、腰を下ろした状態や正座にも合わせられる300〜350mm前後の高さのものが多いです。
出典:インテリアデザイン技能検定
▲リビングで使われるテーブルは400mm前後のものが多く、座卓はそれより全体的に低いことを覚えておきましょう。
ナンタルカのまとめ
■ダイニングの計画
ダイニング空間はキッチンとの連結や分離を図ることにより3つのタイプに大別される。公団住宅のようにダイニングとキッチンを1つの空間にする(①)や、キッチンのキャビネットやハッチ付きの間仕切りで適度に分割する(②)、キッチンから独立したダイニングである(③)がある。
■ダイニング空間に関わる各部寸法の目安
(1)食事に要する1人あたりの最低幅は、幅(①)mm、奥行き(②)mm程度が目安である。またテーブルと背後の壁との距離は、着席と離席のため最低(③)mm、通常は(④)mm程度が必要で、車椅子の場合は(⑤)mmあるのが望ましい。
(2)テーブルの高さは(①)mm前後が一般的な高さとなり、座卓では(②)mm前後のものが多い。
お疲れ様でした。
ここまで読んで頂きありがとうございます。
わからないことや分かりにくい箇所があれば、ぜひお問い合わせよりご連絡ください。
次回もお楽しみに!
▼次回、キッチンのレイアウトについてはコチラから!▼