こんにちは、しけたむです。
この記事では
- 「家で過ごす時間が長くなったから、お部屋でもっと快適に過ごせるようにしたいな。」
- 「最近よく聞くボタニカルインテリアに挑戦したい!けど、わたしに出来るかな??」
という人のために
誰でも簡単に始められて、気分もリラックスできるボタニカルインテリアをご紹介していきます!
▼植物の種類はこちらの記事で紹介しています▼
ボタニカルインテリアって何?
ボタニカルって、そもそも何のことでしょう?
ボタニカルは英語で「botanical」、日本語訳で「植物の」とか「植物で作れらた」って意味になります。
最近では、シャンプーやヘアオイルなどのコスメなどでもよく耳にしますね。
植物性で何となくお肌や髪にも優しそうなイメージがありますが、オーガニックという言葉に比べると、植物成分の含有率などの明確な定義が未だ無くやや曖昧な言葉となっています。
そして「ボタニカルインテリア」は造語になるんですが、
『植物を使用したインテリア』というとっても広い意味の言葉です。
この投稿をInstagramで見る
▲乱雑なお部屋も植物を入れるだけでぐっとおしゃれ感をアップさせることができる
植物のグリーン色は目に優しく、さりげなく置いておくだけでおしゃれな空間に近づけてくれます。
また、植物は日光に当てることにより空気中の二酸化炭素を吸収して酸素を放出し、新鮮な空気を作ってくれるのも魅力の一つです。
この投稿をInstagramで見る
▲やわらかいお部屋のインテリアに植物を置くと、ナチュラル感がプラスされ爽やかな雰囲気に
植物を置けば空気がきれいになるだけでなく、お部屋の気の流れが良くなることで運気もアップするという考え方もあります。
風水(ふうすい)という言葉は誰でも聞いたことがあるかもしれません。
風水とは、古来中国より伝わる「気の流れ」についての学問です。
出典:御朱印巡り.com
▲風水は吉凶方位盤(きっきょうほういばん)を用いて気の流れを見る
この気の流れは家を建てる場所や都市計画に利用されることもあり、中国の北京や大都などの主要都市ではこの考えを利用したまちづくりが行われています。
また、戦争においても三国志で有名な諸葛孔明(しょかつこうめい)はこの風水を利用して戦っていたと言われています。
風水では健康な植物を部屋に置くことは気の流れを良くすると言われていますが、逆に枯れてしまった植物を置き続けることはよくないので、その場合は交換してあげましょう。
ちなみにドライフラワーも枯れてしまった植物と同様、風水上は運気を下げるものと言われています(^^;
・・・まあそこまでガチガチに考えるとインテリアも楽しく無くなってしまうので、風水を気にしない方は参考程度で良いと思います。
また、ボタニカルアートという言葉もあります。
これは「植物をモチーフとしたアート」のことで
- 実物大に植物を描く
- 背景を描かない
- 人工的なモノ(鉢とかプランター)を描かない
- 植物をありのままに描く(オリジナルで色を変えたりしない)
などのルールを守ったものがボタニカルアートと呼ばれます。
出典:Green snap
▲アートフレームに入れて飾っても素敵なボタニカルアート
また近年、植物を扱っている会社がアーティストとの関わりを見せている例もあります。
コーデックスと呼ばれる塊根植物(かいこんしょくぶつ:太い根っこや無骨な幹を持った植物)をメインに販売しているエキゾチックプランツショップ『BOTANIZE(ボタナイズ)』は、ジャンルの垣根を超えてグラフィカルアーティストとのコラボレーションを行っています。
▲太い幹が特徴的なコーデックス『パキポディウム・グラシリウス』
グラフィカルアーティスト『Backside works.(バックサイドワークス)』は、コーデックスをモチーフにしたシルクスクリーン作品を販売したり、
BOTANIZEは、植物の鉢に「Backside works.」のキャラクターをプリントしたプランターの販売を行いました。
出典:Instagrammar News
▲どちらのコラボレーション作品もあっという間に完売した
▼シルクスクリーンって何?て方はこちらから!▼
このようにアートとしても注目されているボタニカル。
「水やりとかめんどくさいし、すぐに枯らしちゃうんだよな。」
という方も、ほとんど水をあげなくても成長する植物もありますので、心配する必要はありません。
場所を取らずに手軽に楽しめるインテリアとして、ボタニカルはおうちで過ごす時間が長くなった現代の癒しの必須アイテムなのです。
▼炎で癒されたい方は、こちらの記事もチェック!▼
とにかくお部屋でボタニカルしてみよう!
ワンポイントで置いてみる
ボタニカル初心者の方は、まずはワンポイントで植物を一鉢だけ、置いてみてはいかがでしょうか。
上の画像は土などへの植え込みではなく、ガラスボトルに水を入れて切り枝をさしています。
葉っぱのグリーンの色合いが白い壁を背にして置いてあるだけで、お部屋の雰囲気が柔らかくなり、爽やかな印象を与えてくれますね。
水につけておき、1週間に1回ほどお水を変えたり、霧吹きなどで湿度を保ってあげると長い期間枯れずに楽しむことができて、植物の種類、季節、置く環境によっては2ヶ月前後もその姿を保つものもあります。
この投稿をInstagramで見る
ダイニングテーブルの上に、植物が一鉢置かれています。
当然ですが、木と葉っぱの素材の組み合わせは文句無しにすてきですね。
しかし、この雰囲気を醸し出しているのはそれだけではありません。
植物の鉢カバーは麻紐(あさひも)で、同じく円形のランチョンマットも麻の素材、ダイニングテーブルには無垢板(むくいた)を使用し、チェアはヌバックレザー(※)、それぞれの脚にはスチールのブラック色を使用し、すべて自然素材で合わせています。
※ヌバックレザーとは
革製品によく用いられる素材で、牛の皮をサンドペーパーなどでやすりがけして毛羽立たせた、いわゆる「起毛革(きもうかく)」と呼ばれる加工皮革です。
牡鹿の皮を使った「バックスキン」と呼ばれる革素材がありますが、こちらは希少かつ高級品であることからその代用に作られたのがヌバックレザーの始まりといわれています。
鉢の横には、砂と砂利、セメント(主に石灰石)で作られた自然素材100%の「コンクリート」の鉢。
つまり人工的なプラスチックやビニールなどの素材がこの空間で使用されていないんですね。
このような、素材から醸し出される雰囲気は『自然素材』にしか生み出すことができませんが、組み合わせにより、たった一鉢でこんな海外映画のワンシーンのような空間だって演出することができるのです。
一か所に集めてみる
この投稿をInstagramで見る
トロント在住のエリンさんは植物愛好家です。
植物が好きすぎてリビングやダイニングだけでなく、寝室にもたくさんの植物を集めました。
部屋全体のカラーリングはホワイト、ベージュ、ライトブラウンとグリーンというアースカラーでまとめた上で、植物の鉢もテラコッタ(※)という自然素材を多用しています。
※テラコッタとは
イタリア語で「焼いた土」に由来する言葉で、陶器や建築用素材などに使われる素焼きの焼き物のこと。「植物の鉢の定番」とも言える素材。
通常、茶色がかったオレンジ色をしています。
クッションなどもテラコッタの色味に合わせることにより、モノが多いのにまとまって見えます。
天井からは流木を下げ、ハンギングプランターを吊ることによってスペースを余すことなく活用して植物のスペースを確保しています。
植物への愛を感じますね!
この投稿をInstagramで見る
▲植物専用の棚が用意された壁は一面植物だらけ。植物と鉢をさまざまな種類を用意することにより、まるでアート作品のように植物を見て楽しむことができる。
Warsaw Jungleはポーランドのワルシャワで活動しているボタニカルブロガーで、あまりに植物好きが高じて、お部屋の中はまさにジャングルのように所狭しと植物が置かれています。
植物に囲まれた生活の中で、ヨガや読書を楽しんだり人も猫ものびのびと生活してるようです。
植物の鉢には統一性がないようにも見えますが、アースカラーを多用して個々の植物との大きさのバランスや相性を考えながら選定しています。
また、植物の種類を全てばらばらにして配置することにより視覚的に単調にならず、葉っぱの大小や植物の背の高さの高低で心地よいリズムが生まれています。
少しでも植物を多く展示するため、空いた壁面にハンギングプランターを吊っているのには、やはり植物への愛を感じざるを得ませんね。
デスク周りに置いてみる
この投稿をInstagramで見る
オランダでインテリアスタイリストとして活躍されているレイチェルさんの自宅デスクです。
全体的にインダストリアル(=工業的な)テイストのシンプルなインテリアですが、シンプルにするからこそそこに置く植物の存在感が光ります。
それぞれの植物が被らないように、デスク、収納、壁面棚のそれぞれの場所に、バランスよく配置されているのがお分かりでしょうか。
垂れ下がる植物の使い方もGoodです。
空間の雰囲気に変化を出すために、立体的なリアルボタニカルだけでなく、平面であるボタニカルアートを使用している点にも注目!
この投稿をInstagramで見る
この投稿をInstagramで見る
自宅で仕事をするスペースだからこそ、癒しを感じる植物は効果的です。
高いところに飾るときは、垂れ下がる植物が可愛いですね。
ハンギングバスケットを使用して植物を吊り下げるなど、ステキな見せ方を追求してみてください。
ご自宅の壁のカラーに白が使われている方はきっと多いと思います。
「デスクとデスク周りの白い壁が単調になってしまって、イマイチおしゃれな空間が作れない!!」
とお困りの場合は、癒しを求めて植物をプラスしてみてはいかがでしょうか。
壁でボタニカルしてみる
この投稿をInstagramで見る
▲韓国のタイルブランド『YOUNHYUN & Space B-E』の商品
この投稿をInstagramで見る
植物を育てるのが苦手な方、虫などが苦手な方はいらっしゃると思います。
ボタニカルの要素は、本物の植物だけでなくても加えることができます。
壁紙、アート、タイル、ポスター、写真などその方法は様々で、海外では「直接壁に書く」ということも珍しくありません。
大胆な色味は躊躇してしまうかもしれませんが、子供部屋や、トイレなど、小さいお部屋からですと挑戦しやすいです。
飽きたら壁紙であっても張り替えは簡単にできますのでご心配なく。
(とは言っても賃貸などですと、抵抗感ありますよね(ー ー;))
ググッとオシャレな海外風インテリアになりますよ、ぜひ『壁でボタニカルする』をお試しください。
▼植物柄タイル『YOUNHYUN & Space B-E』はこちらで紹介しています▼
テイスト別に見ていこう!
ホワイト×ボタニカル
壁も床もホワイト系統のインテリアは、何も描かれていないキャンパスのように、どんな絵の具で描いても映えます。
つまり、どんな色味の植物を入れてもマッチするってことです。
しかし「どんな雰囲気のインテリアにしたいか」によって、選ぶ植物のテイストを検討する必要がある、ということは覚えておいて下さい。
例えば、こちらの写真をご覧ください。
この投稿をInstagramで見る
上の画像の様に、リビングダイニングに置かれている植物がございます。
手前に置かれている植物と、ソファの横のサイドテーブルの上に置かれている植物は、葉っぱの色がライトグリーンで、葉が小さく繊細なイメージです。
このようなライトグリーンの色の植物は、
『優しく、柔らかく、軽やか、繊細、明るい、爽やか』
なイメージを出すときに選ばれます。
人が横を通る動きやエアコンの風ぐらいでも植物の葉っぱに動きが出ますので、お部屋に揺らぎやリズムが生まれ、ホワイト系の明るめのインテリアとの相性も抜群。
というより、このような植物は万能でどのような場所にも合わせやすく、葉が小さいので、広い場所だけでなく狭い場所に置くときにも重宝されます。
葉っぱが薄く、小さい植物は、水分を葉や茎に溜められずに水をやり忘れると枯れやすい種類も多いので、こまめにスプレーで水をかけてあげるなどのメンテナンスが必要。
対して、一番奥に置かれている大きな植物は葉っぱが大きく、やや光沢感があって濃いグリーン色をしています。
このような濃いグリーンの色味を持つような植物を意図的に使うケースは、室内に明るめの色味が多いときに濃い色味を入れて「バランスを整えたい・色味を引き締めたい」ときや、植物が持つイメージによって「特定のインテリアテイストを強調させたい」(※)ときなどがあります。
(※「リゾートテイストのインテリアにしたいので、リゾート感を感じさせる椰子の木大きな葉っぱを持つ植物を置いて、リゾートテイスト感を強める」など)
このような濃いグリーン色を持つような植物は葉っぱに厚みがあり、ちょっと水やりを忘れても枯れにくい種類が多いです。
(サボテンなどの多肉植物も同様。)
水を上げる頻度が少なくメンテナンスが比較的簡単な種類が多いので「ちょっと育てるのに自信がないなー」という方は、このような植物から初めてみるのもおすすめです。
北欧×ボタニカル
そもそも『北欧』てなんだ?という方のために。
ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、アイスランド、バルト3国とブリテン諸島までを「北欧」と呼んでいます。
北欧地域は針葉樹林の広がる大自然にインスピレーションを受けた地域であり、『自然のものをインテリアに取り入れる』ということが、ごく当たり前として暮らしてきました。
北欧の森から伐採される木材を使用したアースカラーをベースとした優しい色合いと、ファブリックなどで明るめカラーを差し込むようなインテリアが特徴です。
北欧家具が好きだ、という方でおそらく植物を飾っていない人はいないのではないか、というぐらい、北欧とボタニカルは切っても切り離せない関係なのです。
▼北欧家具、スカンジナビアンデザイン詳細はこちら!▼
インダストリアル×ボタニカル
近年ブレイクしたそのスタイルは、もはやインテリアのスタンダードとも言える『インダストリアルスタイル』です。
インダストリアル(=industrial)とは英語で「工業の」というような意味となり、19世紀のアメリカが発祥で、工場がどんどん作られ機械化が進み、大量生産、大量消費の時代に生まれた言葉です。
当時の建物で使用されていたコンクリートやレンガなどの無機質な素材感に、車輪やスポットライトなどの無骨な金属製品などを多用したスタイルとなっています。
ダメージ感のあるレザーや古木などを使用した無垢板テーブルなども使用されることが多いです。
最近ではインダストリアルスタイルは定着されつつあり、アパレルやカフェ、美容室などをはじめとした様々なシーンでこのスタイルが採用されています。
ボタニカルインテリアはもちろんインダストリアルデザインとの相性も抜群です。
元々、有機物である植物と無機物なインダストリアルが相性良く、必ずと言っても良いほどインダストリアルスタイルには植物が使用されています。
上の写真は石を貼った壁に荒々しい古木の無垢板を使用したテーブルに、アイアン製の車輪が取り付けられています。
この写真の空間に植物が無いと、まるで
「茶色いものしか入っていないお弁当箱」
のような、もっさりとした垢抜けないインテリアになってしまいそうです。
無機質な空間に有機物である植物がミックスされることにより、単調な空間にならないようそれぞれがバランスをとっています。
こちらの写真は、工業的な金属製ペンダント照明に、古木を使用した無垢板の典型的なインダストリアルスタイルに見えます。
この投稿をInstagramで見る
しかし壁面にボタニカルアートを掛け、グリーン色で塗装を行うことで、インダストリアルスタイルからよりボタニカル要素を強めた「ネオインダストリアルスタイル」となっています。
とは言いましても、植物の置く数量を増やしてボタニカル要素を強めたとしても、植物によってそのテイストがめちゃくちゃに壊されてしまうようなことはありません。
そういった意味では
『ボタニカルは素人でも簡単、自由に楽しめる、扱いやすい要素である』
と言えるのです。
この投稿をInstagramで見る
▲ブルックリンスタイルのインテリア。窓サッシや手すりなどにはブラックが多用される
リゾート×ボタニカル
リゾートスタイルの植物は
種類とサイジング(=ちょうど良いサイズを選ぶこと)が重要です。
熱帯に生息する植物は限られてきますので、ヤシ科の植物などをこじんまり、ではなく
大胆に大きく見せましょう。
南国風のスタイルとする場合は、極彩色の色とりどりの南国の花などを併せて飾っても良いでしょう。
この投稿をInstagramで見る
ストレリチアという植物もリゾートスタイルで人気な植物の一つです。
葉っぱが大きく映えるタイプと、スタイリッシュで葉っぱが小さなノンリーフというタイプなどがあります。
この投稿をInstagramで見る
▲大きな葉っぱをつけるストレリチアは迫力満点で育てやすいところも◎
エレガント×ボタニカル
エレガントスタイルにもボタニカルはバッチリハマります。
上の写真は、ライトグリーン色をベースカラーにしたインテリアとしています。
黄色のクッションとフラワーベース、ラグやソファのスカイブルーとMIXすることにより、カジュアルで爽やかな雰囲気を演出しています。
下の2枚の写真のように葉っぱが大きく茎が太い植物はたくさんの水分を貯めることができるので、ちょっとやそっとじゃ枯れません。
葉っぱの成長が早く、大きく成長するので、天井の高いお部屋や広いお部屋に置くことにより迫力のある存在感を出すことができます。
また部屋全体がホワイトを中心とした淡いカラーリングなので、力強く光沢のあるグリーン色が全体を引き締める役割を担っています。
モノトーン×ボタニカル
シンプルで真似もしやすい、人気の無彩色をベースとしたカラーリングです。
上の写真はホワイト×ダーク色がベースで、ソファに中間色のグレーを用いたコーディネートです。
近年ではブルーグレー、グレージュ(グレイッシュベージュ)など、グレーという一言で表せない中間色を使用するインテリアが人気ですね。
下の写真はブラックをベースとした高級感を感じさせるメリハリのあるインテリアです。
モノトーンのインテリアに、アートやインテリア小物、ファブリックなどでアソートカラー(挿し色)を入れるのも良いですね。
家具ではなく小物を使って色を入れることで、住まい手の将来的なライフスタイルや趣味嗜好の変化、季節や気分によってインテリアテイストを気軽に変更、調整しやすいので飽きのこない楽しみ方が可能です!
出典:PInterest
▲モノトーンで全体をまとめれば植物はもちろんどんな色で合わせてもすっきりまとまる
まとめ
さて今回は、ボタニカルをテーマに記事を書かせて頂きました。
私自身、植物が大好きで、インテリアショップにて働いている時期は家具担当と兼任で植物担当を任され、店内にある常時100本以上の植物の世話をするうちに、どんどんその魅力にハマっていきました。
皆さまも外に出にくいこの時期、この世界で、ボタニカルライフをスタートさせてみませんか?
ここまで読んで頂きありがとうございます。
次回もお楽しみに!
▼植物の種類はこちらの記事で紹介しています▼