どうも、しけたむです!
この記事では
- 「インテリアについては素人だから、まずは簡単な基礎を教えてくれる?」
- 「自分でも使いやすい住宅の設計とかしてみたいよ。」
と考え中の皆様に向けて、
インテリア計画の基礎について画像で解説します。
動作空間と単位空間
『人間工学』の記事(※)でちょっとだけ触れましたが、一定の場所にいる人間が手足など身体各部位を動かすために必要な空間領域のことを「動作域(どうさいき)」、または「作業域(さぎょういき)」といいます。
この動作域(作業域)こそが、人間の居住空間の原点となります。
▼※『人間工学』の記事はこちらから▼
しかし実際の生活空間は、人間の身体の動きだけでは成り立ちません。
例えば「洗濯」という作業を行う場合は、洗濯機を操作する人と洗濯機そのものが必要になりますし、洗濯機を設置するには洗濯機と水道管をホースでつなげるスペースなど、周囲のゆとり空間を考慮しなければなりません。
このように、動作域(作業域)に家具や設備機器などの寸法と共に、ゆとり空間も加えた領域を「動作空間(どうさくうかん)」と呼びます。
また、いくつかの動作空間が集合して1つにまとまると生活行為の場となりますが、これを「単位空間(たんいくうかん)」と呼びます。
出典:ハウスクリエイト株式会社
▲人体寸法を知らずに動作域(作業域)は求められないし、動作域を知らずに動作空間を求めることはできない。単位空間も同じである。
たとえば「寝室」という単位空間は、ベッドを置いた「就寝のためのスペース」、クローゼット収納などの「収納のスペース」、場合によってはドレッサーを置いた「化粧するためのスペース」など、いくつかの動作空間が集まって構成されています。
また「ダイニング」という単位空間では、ダイニングテーブルやチェアを置いた「食事のためのスペース」、食器やコップを収納するカップボードなどを置いた「収納のスペース」という動作空間が集まって構成されています。
▲上の写真は「リビングダイニングキッチン」の空間。こちらも建築的な意味では1つの室空間となる(もしそれぞれが壁で仕切られた単独の部屋ならば、3つの室空間ということになる)。同様に、単位空間としては「リビング」、「ダイニング」、「キッチン」の3つから成っている。
室空間の配置
居住空間に必要な室空間を適切に配置していくと、一戸の住宅が出来上がります。
この室空間の配置計画のことを「間取り(まどり)」もしくは、「平面計画(へいめんけいかく)」と呼ばれます。
間取りを決めるために、室空間を機能や用途別に領域分けすることがありますが、この領域のことを「ゾーン」といいます。
たとえば、リビングやダイニングの家族が集まる場所は「パブリックゾーン」、寝室などの個室は「プライベートゾーン」、キッチンや浴室、トイレなどの生活に必要な場所は「サービスゾーン」、通路や廊下のスペースは「移動ゾーン」とか「通路ゾーン」と呼ばれて分類されます。
また、サービスゾーンは水を使う場所であることから「水回り(みずまわり)」とも呼ばれます。
出典:イエマド
動線計画
間取りやゾーニングを行うにあたって、動作空間をただ寄せ集めるだけでは無く、動作空間相互の位置関係の調整を行うことが必要となります。
この調整で最も重視しなければならないのが「動線計画(どうせんけいかく)」です。
動線(どうせん)とは、建物の中を人が自然に動く時に通ると思われる経路を線であらわしたものです。
設計の際に居住者の行動パターンを予測して、安全で、分かりやすく、また移動距離が長くなりすぎないような計画を練ることが重要です。
このように、設計において動線を特に考慮して計画することを動線計画といいます。
出典:いい家ネット
▲「家事動線」はキッチンを中心にダイニングへの配膳がしやすく、洗濯室や勝手口へスムーズに動けると使いやすい。「生活動線」は長すぎると廊下の面積が増えて居室が狭くなるので注意が必要。高齢者がいる場合は動線を短くしたり、階段や段差への配慮を行いましょう。
動線計画は主に平面での計画ですが、インテリア計画では動作効率や視線の高低も考慮した立体を意識した計画が重要です。
例えば、キッチンから直接配膳して食事を取れるカウンターテーブルは、キッチンに立っている人からの配膳のしやすさや、お互いの「アイレベル(視線の高さ)」を揃えるために椅子と共に高さを上げて設計する、ということがあります。
出典:R+house
▲キッチンに立っている人との目線を合わせるために、高めの椅子とカウンターテーブルを採用した例。目線の高さを合わせてコミュニケーションを取ることは、お互いの気持ちを通じ合わせるためにとても重要だと言われている。
ナンタルカのまとめ
■動作空間と単位空間
一定の場所にいる人間が手足など身体各部位を動かすために必要な空間領域のことを(①)といい、人間の居住空間の原点となる。また(①)に家具や設備機器などの寸法と共に、ゆとり空間も加えた領域を(②)と呼び、いくつかの(②)が集合して1つにまとまると生活行為の場となるが、これを(③)と呼ぶ。
■室空間の配置
(1)建築的な意味での区切られた1つの部屋のことを(①)という。居住空間に必要な(①)を適切に配置していくと一戸の住宅が出来上がるが、この配置計画が(②)である。
(2)間取りを決めるために室空間を機能や用途別に領域分けすることがあるが、この領域のことを(①)という。たとえば、リビングやダイニングの家族が集まる場所は(②)、寝室などの個室は(③)、キッチンや浴室、トイレなどの生活に必要な場所は(④)と呼ばれる。
■動線計画
(①)とは建物の中を人が自然に動く時に通ると思われる経路を線であらわしたものである。設計の際に居住者の行動パターンを予測して、安全で、分かりやすく、また移動距離が長くなりすぎないような計画を練ることが重要で、設計において(①)を特に考慮して計画することを(②)という。また、インテリア計画では動作効率や視線の高低も考慮した立体を意識した計画が重要で、居住者同士の視線の高さである(③)を揃えるなどの配慮も必要である。
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